2008年03月15日 更新

カブス・福留、本領発揮…自慢の走、攻、守でファンを魅了!

見てください、このスーパーキャッチ。福留がこの美技でカブスファンの心もキャッチした(AP)

見てください、このスーパーキャッチ。福留がこの美技でカブスファンの心もキャッチした(AP)

 【メサ(米アリゾナ州)13日(日本時間14日)】カブスの福留孝介外野手(30)が、パドレスとのオープン戦に「5番・右翼」で先発し、4打数1安打。初めて座った5番で左前打を放った。守備では右中間の大飛球を好捕し、走塁でも浅い左犠飛で三塁から生還するなど、自慢の走、攻、守を存分に発揮した。

 ジャンプ一番。福留が、右中間フェンスに激突しても、グラブから白球を落とさなかった。直後、場内が耳をつんざく大歓声に包まれた。

 「大げさに捕りました。跳ばなくてもいい打球だったけど、必死に跳んでみました」

 同点の三回二死、走者なし。追い風に乗った大飛球が、右中間最深部に高々と舞い上がった。誰もが長打と思いきや、まずは守備でくぎ付けだ。

 1打席目こそ、通算347勝のグレグ・マダックス投手(41)相手に二ゴロ。だが2打席目は、3試合、8打席ぶりとなる左前打を放った。この一打が先発したカブスの中軸で唯一の安打となった。

 守、攻ときたら、締めは走塁だ。巧みな流し打ちで出塁後、後続も塁に出て一死満塁。三走となった福留は浅い左飛で一気に本塁を突く。クロスプレーも、足から滑り込み捕手のタッチをかいくぐった。

 「追い込まれても逆方向に打ててよかった。いいプレー(守備)には、ナイン全員で出迎えてくれる。楽しいです」

 走攻守、持ち前の“三拍子”を存分に発揮した。カ軍ファンもこれには大満足だ。

 チーム内で存在を高めている福留だが、ルー・ピネラ監督(64)は、その福留の打順について思い悩んでいる。「すべての材料を出し尽くしたい」。右打者ばかりの打線のどこに左の巧打者を入れるのが一番いいのか…。この日、初めて5番で起用したのも試行錯誤の一環だった。

 同監督は5番打者の適性について「打撃が分かっているやつがいい。本塁打は少なくてもいいんだ」と話す。5番に好打者が座ることで、相手は昨季のチーム打点王で4番を務めるアラミス・ラミレス内野手(29)と勝負する場面も増える。同監督は「福留は内野の間を抜く打球も打てるし、パンチ力もある。多くの得点を見込める」と期待する。

 「打順が大事なのって(1番から始まる)最初だけでしょ」

 監督の苦悩とは対照的に福留は打順には、あまり関心を示さない。どこでも対応できる、との思いがあるからだ。背番号1が優勝を目指すカブスのキーマンになってきた。

★福留TALK

 −−マダックスの印象は

 「球場入りしたときは普通の人だった」

 −−2打席目に左前打した

 「追い込まれても逆方向に打てた。よかった」

 −−右中間の飛球を好捕した

 「大げさに捕りました。跳ばなくてもいい打球だったけど、必死に跳んでみました」

 −−好守を振り返って

 「風で思ったより流れた。フェンスを見ながら、伸びるなと思ってさがった」

 −−初めて5番を打った

 「打順が5番で回ってくるのは一回だけ。打順よりその時の状況に応じて役割を果たしたい」

 −−5番だと球筋がよく見られたのでは

 「(1番から4番まで)全員右打者だから参考にならない。(左打者に対する投球は)全く違いますから」

◆福留を1球(チェンジアップ)で仕留めた、パドレスのグレグ・マダックス投手

「フクドメ? 知らないな。1球投げて、一振り。それだけだ。(福留の加入で)攻撃力を増したのではないか」

◆カブスのルー・ピネラ監督

「(試合後の監督会見で、開口一番)素晴らしい守備だった。文句のつけどころがない」

■福留のメジャーあれこれ

 ★渡米 日本時間2月10日に米ロサンゼルスへ出発。「実戦の中で感覚をつかむことが大事」とオープン戦フル出場を示唆
 ★初フリー 現地16日、カ軍キャンプ施設で首脳陣が見守る中、初のフリー打撃。ピネラ監督は「打順は2番か5番がいい」
 ★キャンプイン 同19日、野手陣キャンプが本格的にスタート。ソリアーノ外野手のサポートもあり、初日のメニューを無事に消化
 ★対決 同21日、フリー打撃でエース・ザンブラノ投手と対戦。1球しか前に飛ばなかったが、ザンブラノは「(この時期に)おれの球を当てやがった!!」と仰天
 ★メジャーの洗礼!? 同28日、ジャイアンツとのオープン戦に初出場。1打数1安打1打点で、第1打席の初球は右腕への死球だった
 ★メジャー1号 現地3月4日、ブルワーズとのオープン戦に先発出場。日本人選手今季1号を含む3安打2打点の大暴れ。「自分のやりたかったことがある程度できてよかった」
 ★金言 同7日、マリナーズとのオープン戦の第1打席で外角球を見逃した際、城島捕手が「球審によっては(ストライクを)取る」と助言。金言を生かし、第2打席では同じような球を左中間二塁打