2007/04/05(木) MLB公式戦

▼ロイヤルズ−レッドソックス (カウフマン・スタジアム、14:10 日本時間:6日 3:10)
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レッドソックス
ロイヤルズ

松坂大輔 松坂大輔 先発 [成績]
回数 被安 失点 自責 与四 奪三 被本 防御
7 6 1 1 1 10 1 1.29
大リーグデビュー戦のロイヤルズ戦に先発し、力投するレッドソックスの松坂=カウフマン・スタジアム(共同)

大リーグデビュー戦のロイヤルズ戦に先発し、力投するレッドソックスの松坂=カウフマン・スタジアム(共同)

【投手】
(レ)松坂、ロメロ、パペルボン−バリテック
(ロ)グリンキー、ペラルタ、リスキー−バック

【責任投手】
(勝)松坂1勝
(S)パペルボン1S
(敗)グリンキー1敗

【本塁打】
(レ)
(ロ)デヘスス1号ソロ

【戦評】
 松坂は先発で初登板し7回1失点でメジャー初勝利を挙げた。内容は108球、6安打10三振1四球。チームは4−1で勝った。

大リーグ初登板で初勝利を挙げ、笑顔で記者会見するレッドソックスの松坂=5日、カウフマン・スタジアム(共同)

大リーグ初登板で初勝利を挙げ、笑顔で記者会見するレッドソックスの松坂=5日、カウフマン・スタジアム(共同)

★松坂、冷静に最速154キロ 夢舞台で10K発進

 注目の第1球。米大リーグ初登板を果たしたレッドソックスの松坂大輔投手は150キロの速球を投じ、スタートを切った。

 以前から、記念すべき初球は速球と決めていた。「変化球のサインが来たら、首を振って投げようと思っていた」。こだわりの真っすぐで、あこがれの大舞台に第一歩をしるした。

 試合開始時の気温は2.2度。寒さの影響もあり、やや制球が甘くなる。一回、安打と四球で一死一、二塁のピンチを迎えたが、4番のE・ブラウンを内角速球で投ゴロ併殺に打ち取り、落ち着きを取り戻した。

 周囲が想像するような感慨や、興奮はなかったという。「自分にとって待ちに待った舞台だけど、自分でもびっくりするくらい普通に投げられた。もともと投げていくにつれて調子が上がるタイプだし」。その後はボールの切れがよみがえり、四回にはこの日最速の154キロをマークして2番打者から3者連続三振。二回から七回まで毎回の10三振。デビュー戦で先発した日本選手では、2002年の石井一久投手(当時ドジャース)以来2人目の2けた奪三振をマークした。

 六回にソロ本塁打を浴びたが、背番号18は「先発投手として一番大事なのはチームがいかに勝てるか、ということ。それができたのは満足」と初登板初勝利を素直に喜んだ。

 ポスティングシステム(入札制度)での落札金、年俸総額と合わせ「1億ドル右腕」として注目を集め続けた。この日も、日米のメディア約200人が集結した。これまでは平静を装ってきたが、「僕に対する期待は、自分にとってうれしいものでもあり、ちょっと過剰じゃないかとも思う。けど、自分にとっても、ファンにとっても最初に幸先よく勝てたのは良かった」。

 ウイニングボールは、観戦に来た妻の倫世さんに渡した。当然のように力を出したが、陰で支えてくれた周囲の存在がある。白星は何よりの恩返しでもあった。(共同)

レッドソックスの松坂の初勝利を喜ぶファン=カウフマン・スタジアム(共同)

レッドソックスの松坂の初勝利を喜ぶファン=カウフマン・スタジアム(共同)

★「期待通り」とファン歓声 松坂勝利に寒さ吹き飛ぶ

 一回裏、レッドソックスの松坂大輔投手が大リーグデビュー戦のマウンドに向けてベンチを飛び出すと、観客席から大きな歓声が上がった。5日のロイヤルズ戦。日本人ファンは、米メディアが「Dice−K」と呼ぶ「1億ドル右腕」の投球を熱い視線で見守り、初勝利に「期待通りです」と笑顔を見せた。

 デビュー戦の舞台はカウフマン・スタジアム。きれいに刈り込まれた緑の芝生は鮮やかで、外野席の大きな噴水が自慢の球場だ。この日の観客は約2万3000人。曇り空で気温2・2度。「ビールよりもコーヒーがよく売れる」(売店の店員)という寒さだった。

 レッドソックスのベンチがある三塁側には日本人観客の姿が目立った。「GO!まつざか」「松坂大輔18」と書かれた応援ボードも。隣接するアイオワ州から訪れた外科医、宮野剛さん(31)は試合後、「最高でした。ありがとうと言いたい」と、寒さを吹き飛ばした快投をたたえた。

 松坂投手の初登板を取材する日本報道陣向けには100枚以上の取材証が出された。駐車場には中継車が10台以上。米メディアの関心も高く、地元紙カンザスシティー・スターは5日付スポーツ面トップで同投手を特集し、横浜高時代の甲子園の活躍ぶりも紹介した。

 レッドソックスのファンは新戦力の評判通りの実力に安心した様子。50年来のレッドソックスファンというジョン・ユンジンガーさん(68)は「今度はベースボールというより“戦争”といっていいヤンキース戦での活躍を期待したい」と、ライバル対決での好投を期待していた。

★「前評判通りの投手」松坂たたえるロイヤルズ監督

 松坂に7回1点と抑え込まれたロイヤルズのベル監督は「前評判通りの投手だった。いろいろな球種があるし、スピードもある」と素直に認めるしかなかった。

 レッドソックスとの開幕シリーズは1勝2敗。「シリング、ベケットと松坂。3人の本当にいい投手との対戦だったので仕方ない」と相手投手をたたえた。

 ロイヤルズの打者が口にしたのは松坂の投球モーションについてだった。2三振を喫した3番ティーエンは「ゆっくりとした動作から鋭く腕を振ってくるのでタイミングを取りづらい」と言う。

 1番のデヘススは「第1打席はみんなが直球を投げてくると言っていたので狙っていたが、振り遅れてしまった」と一回初球のファウルを振り返った。それでも六回に右越え本塁打を放ち「同じリズムなので次の打席からは大丈夫だった」。

 松坂にとっては1試合ごとに研究を重ねてくる相手との戦いとなる。(共同)