| ▼レンジャーズ−マリナーズ (レンジャーズ・ボールパーク、19:05 日本時間:30日 9:05) | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
| マリナーズ | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 | 2 | 0 | 2 | 10 |
| レンジャーズ | 0 | 2 | 5 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2x | 11 |
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イチロー 1番ライト先発出場 [成績] | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 打数 | 得点 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 打率 | |
| 5 | 0 | 2 | 1 | 0 | 1 | .298 | |
| 打席別結果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 打席 | 回 | 状況 | 投手 | 結果 |
| 第1打席 | 1回表 | 先頭打者 | メンドーサ(右) | 左前打 |
| 第2打席 | 3回表 | 一死一塁→二塁 | メンドーサ(右) | 右飛 |
| 第3打席 | 4回表 | 二死一、三塁 | メンドーサ(右) | 一ゴロ |
| 第4打席 | 6回表 | 一死満塁 | ライト(右) | 中前打(打点1) |
| 第5打席 | 8回表 | 先頭打者 | グアダード(左) | 空振り三振 |
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城島健司 9回表代打で途中出場 [成績] | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 打数 | 得点 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 打率 | |
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .209 | |
| 打席別結果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 打席 | 回 | 状況 | 投手 | 結果 |
| 第1打席 | 9回表 | 無死一塁 | ウィルソン(左) | 死球 |
| 9回表代走を送られ退く | ||||

レンジャーズ戦の1回、日米通算3000本目の安打を左前に放つマリナーズのイチロー=レンジャーズ・ボールパーク(共同)
【投手】
(マ)シルバ、コーコラン、グリーン、ヒメネス、プッツ−バーク
(レ)メンドーサ、ライト、フランシスコ、グアダード、ウィルソン−レアード
【責任投手】
(勝)ウィルソン1勝2敗
(敗)プッツ2勝4敗
【本塁打】
(マ)ロペス8号ソロ、ラヘアー2号ソロ
(レ)バード6号3ラン
【戦評】
イチローは「1番・右翼」で5打数2安打1打点だった。一回の左前打で日米通算3000安打を達成し、その後は右飛、一ゴロ、中前打、空振り三振で打率2割9分8厘。
城島は九回に代打出場し、死球。チームは10−11でサヨナラ負けした。

レンジャーズ戦の1回、日米通算3000安打を達成し声援に応えるマリナーズ・イチロー=レンジャーズ・ボールパーク(撮影・斎藤浩一)
プレーボール直後だった。イチローが若手右腕メンドーサの初球、148キロの直球を振った。乾いた音とともに打球は遊撃手の頭上を越え、左中間の浅いゾーンに落ちた。日米通算の参考記録にもかかわらず、敵地球場の電光掲示板に3000安打を知らせる文字が浮かんだ。
客席からは、ささやかだが温かい拍手が注がれた。一塁上には、軽くヘルメットを取って遠慮がちに応えるイチローがいた。
気負いの感じられない柔らかいスイング。初球からの積極的な仕掛けにもイチローの余裕が見えた。「ゲームに出てりゃ通り過ぎるわけですから、これを終点ととらえられている雰囲気には違和感がある」。そう言って過熱気味の周囲をいさめたのが3日前だった。
コメントと初球攻撃から分かるのは、イチローがこの節目を文字通りの「通過点」ととらえていることか。3000本は日本のプロ野球選手では2人目。歴史の長さ、選手数もずっと多い大リーグでも過去27人しかいない。そしてその金字塔を通過点と考える選手などごくひと握りだろう。
イチローは、4打席目の中前適時打であっさり節目を超えていった。塁上のひょうひょうとした様子からは、既に次なる目標に切り替えた胸のうちが伝わってきた。(共同)
3000本目の安打にはイチローの特徴が詰まっていた。「絵的には一番サマになる」。プレーボール直後の初球先頭打者本塁打を狙う遊び心があった。実際にはやや詰まったが「体が“詰まった”と感じると、ああいう動きになる」と反射的に遊撃後方へ打球を運んでいた。
34歳で3000本に達するには、早期から第一線で活躍できる技術がいる。故障を最小限にとどめるための節制や鍛錬、独自の工夫も必須だ。そしてそれを支える土台は誰よりも安打を打ちたいという執着心だろう。
現在、メジャー安打数トップは145本のキンスラー(レンジャーズ)で、イチローはその本数を気にしている。差は14本。残り56試合で追い越すのは至難だが、本気で逆転を考えているのではないか。
「王さん(現ソフトバンク監督)は自分以上にヒットを打ちたいという強い気持ちを感じた人が(周りに)いなかったそうです。でも、その王さんに“イチローは自分よりもその気持ちが強いかもしれない”と言われた。WBCのずっと前だったですが、それはうれしかったですね」
大台に乗せた1本。それは周囲の期待が最高潮の状況で、持ち味の積極性と対応力が最大限に発揮された1本だ。そして、体に染み付いた安打への執着心をよく体現する1本でもあった。(共同)

イチローの日米通算3000安打を祝福するファン=レンジャーズ・ボールパーク(撮影・斎藤浩一)
マリナーズのイチローが大台に到達すると、ファンから大きな祝福を受けた。
試合開始直後に左前打を放った。電光掲示板にイチローの金字塔が紹介されると、球場内に徐々に拍手が広がり、スタンディングオベーションをするファンも。なかなか鳴りやまない拍手にイチロー選手はヘルメットをとって応えた。
外野席では日の丸を振って歓喜する日本人ファンもいた。地元の日系企業で働く渡部純一さん(33)さんは2日連続で、知人の4家族と連れ添って応援に駆けつけた。子供たちは何枚も応援カードを作成し、打撃練習のときから声援を送った。
熱烈なレンジャーズ・ファンというマット・チャフィーさん(35)も試合前、イチローの写真を持ちながらサインを求めて長い列に並んだ。「記録のことは知っていた。僕の関心は3000本ではなく、彼がピート・ローズの通算安打記録(4256本)を抜くかどうかだ」と話した。(共同)
日米通算3000安打を達成したマリナーズのイチローに、大リーグでプレーする日本選手からたたえる声が相次いだ。
チームメートの城島は「人がしていない数字に近づくというのは、近づいた者にしか分からないと思う。期待されている記録を、当たり前のようにこなしている格好良さがある」と話した。
レイズの岩村は「励みにしなきゃいけないと思う」と同じ日本人プレーヤーの快挙を喜び「これからも突っ走ってもらいたい。あと4年もやれば4000本いくんじゃないですか」とエールを送った。アストロズの松井稼は「けがをしない体の強さはもちろん、毎年コンスタントに結果を残しているのがすごい」と驚きを込めて称賛した。
ことしから大リーグに移籍したカブスの福留は「僕らと次元の違うところでプレーしている。本人の中では少し時間がかかったのかなという感じでしょう」。パドレスの井口も「僕らの誇りだし、みんなが目標にする選手。未知の世界でチャレンジできるのはイチローさんだけ」とさらなる更新を期待した。(共同)
イチローの通算3000安打達成に対し、レンジャーズの選手も祝福の言葉を惜しまなかった。
記念すべき安打を許した先発メンドーサは「歴史に名を残せたよ。日本で有名になった? それはうれしいね」と屈託のない笑顔をみせた。
5年連続200安打のヤングは「メジャーにとっても3000本は殿堂入りを狙える数字ですごい記録。彼ならメジャーだけの3000本も狙えるだろう」と太鼓判を押した。
この日、空振り三振を奪った元同僚のグアダードは「打たれたのが僕じゃなくて良かった。イチローと話をしたら“50歳までやる”と言っていた」と感心しきりだった。(共同)