MLBオールスターゲーム2007 試合速報

▼ナショナル・リーグ−アメリカン・リーグ (AT&Tパーク、20:00 日本時間:11日 9:00)
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アメリカン・リーグ
ナショナル・リーグ

イチロー イチロー 1番センター先発出場 [成績]
打数 得点 安打 打点 四球 三振 打率
3 1 3 2 0 0 1.000
打席別結果
打席 状況 投手 結果
第1打席1回表先頭打者ピービ(右)右前打
第2打席3回表二死走者なしシーツ(右)左前打
第3打席5回表一死一塁ヤング(右)右ランニング本塁打(打点2)(得点1)
5回裏の守備より退く

斎藤隆 斎藤隆 7番手 [成績]
回数 被安 失点 自責 与四 奪三 被本 防御
1 0 0 0 0 0 0 0.00
オールスター戦の5回、右越えに2点ランニング本塁打を放つマリナーズのイチロー=AT&Tパーク(共同)

オールスター戦の5回、右越えに2点ランニング本塁打を放つマリナーズのイチロー=AT&Tパーク(共同)

【投手】
(ア)ハレン、ベケット、サバシア、バーランダー、サンタナ、パペルボン、プッツ、ロドリゲス−ロドリゲス、ポサダ
(ナ)ピービ、ペニー、シーツ、ハメルズ、ヤング、コルデロ、斎藤、ワグナー、ホフマン−マーティン、マキャン

【責任投手】
(勝)ベケット1勝
(S)ロドリゲス1S
(敗)ヤング1敗

【本塁打】
(ア)イチロー1号2ラン、クロフォード1号ソロ、マルティネス1号2ラン
(ナ)ソリアーノ1号2ラン

【戦評】
 イチローはア・リーグの「1番・中堅」で2年連続で先発。第3打席で右中間に逆転の2点ランニング本塁打を放つなど3安打2打点で最優秀選手(MVP)に輝いた。 試合はア・リーグが5−4で逃げ切り、1997年から1引き分けを挟んで10連勝とし、ワールドシリーズの本拠地開幕の権利を獲得した。
 イチローはア・リーグ0−1の五回一死一塁で5番手のヤングからフェンス直撃の当たりを放ち、一気に生還した。その直後の守備で交代した。初出場の斎藤は七回にナ・リーグの7番手で登板し、1回無安打無失点と好投。岡島は出番がなかった。
 ア・リーグは3−2の八回にマルティネスの代打本塁打で5−2とし、九回はナのソリアーノに2ランを許して1点差に迫られたが、逃げ切った。
 大リーグ通算最多本塁打記録にあと4と迫り、ナ・リーグの「2番・左翼」で先発したボンズは2打数無安打だった。

オールスター戦で最優秀選手に選ばれ、トロフィーを手に笑顔のマリナーズ・イチロー=AT&Tパーク(共同)

オールスター戦で最優秀選手に選ばれ、トロフィーを手に笑顔のマリナーズ・イチロー=AT&Tパーク(共同)

★イチロー、史上初の快挙…MVP受賞で輝き増す

 打った瞬間に本塁打を確信したのはイチローだけではなかっただろう。ボールが勢いよく上がった直後の歓声。しかし打球はフェンス直撃。そしてイチローの疾走で再び大歓声となった。

 「行った、と思った。(走るのを)緩めようと思ったくらい」

 ボールは右中間フェンスのくぼみに当たって右翼定位置付近へ転がった。この不規則なバウンドが、オールスター史上初めてのランニング本塁打につながった。

 「疲れちゃって大変でしたよ。嫌な球場ですね」。もちろん顔は笑っている。「僕にとっても実は初めて。それがオールスターで出るなんてね」。美しく、ダイナミックなフォームでダイヤモンドを一周した。真夏の祭典にふさわしい躍動感だった。

 1打席目は痛烈な打球で一、二塁間を抜いた。プレーボールから2球目、ファーストストライクを積極的に狙った。2打席目は外角低めの変化球を意識的に三塁後方へ運ぶ巧打だった。

 「どれも作品という感じだったね。いっぱいいっぱいのヒットはなかった」。珍しく上機嫌で自賛した。まだ両手に残る感触がそうさせたのか。「この6年間とは違う自分がいる。それをここで感じることができたのがうれしいですね」。MVPに選ばれ、主役はさらに輝きを増した。(共同)

★主役は舞台裏でも爆笑誘う…上機嫌で会見したイチロー

 快挙の瞬間は腹ぺこで迎えた。10日、サンフランシスコで行われた米大リーグのオールスター戦で最優秀選手(MVP)に選ばれたイチロー外野手は、笑顔で喜びを語った。

 イチロー外野手は試合途中に球場を離れるつもりだった。「ここ(サンフランシスコ)ではやっぱりイタリアンでしょう。レストランの予約が入っていたんでね」。しかし、MVP最有力候補を大リーグ関係者がおいそれと解放するわけがない。「帰ろうとしたら止められた。出て行ったら捕まるぞ、とね」。半ば脅されてヒーローはゲームセットを見届けた。

 そして腹ぺこのままMVPを獲得。「不思議なもので最後まで残っているとだんだん欲しくなってくる。それが面白いなと。最終的にはものすごくドキドキさせられた」。九回までア・リーグの快勝ペースが、最後は1点差に追い上げられ、二死満塁と白熱した。

 喜びの会見には弓子夫人の姿もあった。日米メディアを前に“イチロー節”がさく裂した。「打率2割2分(でいい)なら40本(本塁打を)打てるとでも言っておきましょう。でもそんなのだれも望まないでしょ」。「(MVPのトロフィーは)小さいですよ。(副賞の)車は大きいけど」

 グラウンドの上でファンの目を引きつけ、舞台裏では何度も大きな笑いを誘った。(共同)

オールスター戦の7回に登板し、1回を3者凡退に抑えたドジャースの斎藤=AT&Tパーク(共同)

オールスター戦の7回に登板し、1回を3者凡退に抑えたドジャースの斎藤=AT&Tパーク(共同)

★大きくなれた、と胸張る…37歳の斎藤、初球宴で力投

 力強さがある。ドジャースの斎藤は2−3の七回に登板すると、1回を3者凡退に。初めての米球宴でも雰囲気にのまれることはなかった。

 「そんなに緊張はしなかった」という。96マイル(約155キロ)を記録した速球でカウントを整え、決め球のスライダーが切れた。ヤンキースのポサダら好打者を簡単に仕留めたように見えたが、斎藤の感じ方は違う。「初対戦なのに簡単に三振はとれない。ア・リーグのすごさを感じた」。37歳の右腕は、打者を冷静に観察して立ち向かった。

 日本で不振に陥り、一から再挑戦のつもりで米国に渡ったのが昨年のこと。結果を積み重ねて抑え役を勝ち取り、ついに立った舞台だった。メジャーでの1年半について「日本での14年間を一気に駆け上がった感じ」と表現していた斎藤が、スター選手のそろう舞台でも好投。「僕自身、大きくなれた。後半戦にも弾みがつく」と胸を張った。(共同)

★雰囲気味わった、と岡島…後半戦に向け気持ち新た

 残念ながらマウンドに立つことはなかった。それでもレッドソックスの岡島は「雰囲気を味わえたので良かった」と初の球宴を楽しんだ様子だった。

 試合前、サンフランシスコを象徴するケーブルカーが展示された球場入り口は、出迎えのファンで埋め尽くされた。選手は赤じゅうたんの上を走るトラックの荷台に乗って到着する。スーツに身を包み、夫人を伴って現れた岡島は「いい感じですね。いいピッチングをしたい」と話していた。

 前半戦は39試合に登板し、防御率0・83という抜群の成績。結果的に出番はなくても選ばれたことに価値がある。後半戦に向け「大事なところでしっかり投げたい」と気持ちを新たにしていた。(共同)