2018.4.18 10:00

命懸けで走る競走馬と競馬の魅力

命懸けで走る競走馬と競馬の魅力

特集:
女子社員コラム 言わせて系

 【女子社員コラム 言わせて系】競馬記者になり、滋賀・栗東トレーニングセンターに通い始めて1年が過ぎた。もともと競馬が好きだったこともあり、サラブレッドと過ごせる環境は新鮮でとても充実している。

 その一方でつらい現実も受け止めなければならない。昨年8月、福岡・小倉競馬場で行われた釜山ステークスで、1頭の馬が最後の直線で故障した。最下位の16着でゴールしたが、その後バタッと倒れ、骨折した脚をかばいながら何度も立ち上がろうとしていた。その姿は痛々しく、悲しいものだった。まだ6歳だったが、その場で安楽死という重い決断が下った。

 彼の名前はキングストーン。顔にきれいな流星模様のある牡馬で、おとなしく乗りやすい馬だったそうだ。管理していた大久保龍志調教師は、「和田(竜二)ジョッキーが、『落馬してもおかしくないほどのひどい故障だったのに、最後まで僕を落とさず走ってくれた。立派な馬です』といってくれたんです。最高のはなむけだったと思います。本当にがんばって走り続けてくれました」と涙ながらに話してくれた。

 後日、キングストーンがいた馬房に手を合わせにいくと、空っぽの馬房の前にニンジンとたてがみが置かれており、涙が止まらなかった。競走馬は脚が折れても鼻血が出ても、人間のために命を懸けて走ってくれる。そのことを忘れずに心に刻んで、これからも競馬の魅力を伝えていきたい。(内田洋子)

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