【アイビスSD】バチッと決めた、イルバチオ重賞初制覇

イルバチオがアイビスSDで重賞初V 公営船橋の左海誠二騎手(28)が騎乗したイルバチオが、後方から鋭い末脚を繰り出して、粘り込みを図るティエッチグレースを3/4馬身差退けて重賞初Vを飾った。タイム54秒2(良)。左海騎手はイルバチオにオープンのみ3回連続騎乗して、小桧山悟調教師(49)に重賞初勝利をプレゼントした。〔写真:馬場の真ん中からイルバチオ(右)が豪快な差し切り勝ち。公営船橋の名手・左海もこぶしを突き上げた=撮影・市川まり子

 船橋の若きエースが、6歳の熟女をGウイナーにエスコート。関屋記念(5着)で強烈な瞬発力を発揮したイルバチオが、遅咲きの重賞初Vを決めた。

 左海誠二騎手のファインプレーだ。有力馬が外ラチ沿いに密集する中、後方から馬場のド真ん中を切り裂き、右手を突き上げてゴール。前半400メートルは後ろから3頭目。外枠、先行有利の新潟直千で“掟破り”の後方一気だ。それを初体験の直千でやってのけたのだから、度胸と判断力には恐れ入る。「先には行けないし、外は馬が集まる。内は荒れていたが、真ん中くらいならと残り3ハロンに賭けた。切れ味は抜群だからね」と誇らしげな表情で振り返った。

 昨年のサンスポ賞フローラS(ニシノハナグルマ)、ユニコーンS(ヒミツヘイキ)に続くJRA重賞3勝目。2勝の小牧太(兵庫)、吉田稔(愛知)を抜いて、地方騎手の重賞Vトップ(現JRAの安藤勝己は地方時代10勝)に立った。「乗せてもらえるのはすごくありがたい。自分も結果を出せてうれしい」。謙虚な言葉が勝負強さをいっそう引き立てる。

 「あんなアッサリ勝つとはねえ…。でも、彼(左海)が来なきゃ使わなかったんだから」。突然訪れた開業8年目の重賞初Vに、小桧山調教師も驚きを隠せない。イルバチオは初勝利(小牧太騎乗)を含み園田で3勝(JRA4勝)。初勝利も重賞Vも地方ジョッキーというのも、地方交流好きのトレーナーを象徴するかのようだ。

 この後はGIスプリンターズS(10月5日、中山、芝1200メートル)が目標となるが、「なるべく地方の騎手を」と小桧山師が言えば「ベストは1200メートル〜1400メートルだし、機会があれば乗りたい」と左海もラブコールを送る。GIでコンビ続行の可能性も。この輝きは、秋が始まっても褪せることはない。

(森田 実)

★イルバチオ
父ロイヤルアカデミーII、母サーファーガール、母の父マナード。鹿毛の牝6歳。美浦・小桧山悟厩舎所属。新冠・川上悦夫牧場の生産馬で、馬主は柴原榮氏。通算成績は44戦7勝(うち地方3戦3勝)。獲得賞金は1億4780万4000円。重賞初勝利。小桧山悟調教師、左海誠二騎手はともにアイビスサマーダッシュ初勝利。

◆アイビスサマーダッシュ(24日、新潟11R、GIII、3歳上OP、芝直線1000m)
1着 (7) イルバチオ
2着 (12) ティエッチグレース
3着 (2) トーセンオリオン
単勝 (7) 1,140円
複勝 (7) 300円
(12) 360円
(2) 740円
枠連 4-7 1,040円
馬連 7-12 4,740円
ワイド 7-12 1,630円
2-7 3,660円
2-12 4,060円
馬単 7-12 9,630円
3連複 2-7-12 55,390円
(レース結果はJRA発行のものと照合し確認して下さい)


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