首都圏で日帰り温泉へゆこう 手軽にのんびり湯ざんまい
森林浴も楽しめる武蔵野の緑に囲まれた「豊島園 庭の湯」(東京・練馬)
浴衣に着替えて江戸情緒もたっぷりの「大江戸温泉物語」。足湯でリフレッシュ(東京・お台場)
「豊島園 庭の湯」で森林浴を楽しみ、お台場の「大江戸温泉物語」で江戸情緒に浸る。「横浜みなとみらい 万葉倶楽部」で360度の夜景を堪能する…。首都圏には、仕事や買い物の帰りに気軽に休暇気分が味わえる日帰り温泉が数多くある。ゴールデンウイークに旅行に行けなかった人も、遊び疲れた人も、日帰り温泉なら、手軽にのんびり湯ざんまいが楽しめる。日本人の心と体を癒やすには、やっぱり温泉が一番だ!
◇
首都圏での日帰り温泉がブーム(別項)。きっかけになった施設の1つが、東京都練馬区にある「豊島園 庭の湯」(入館料2250円)だ。
都心にありながら武蔵野の緑が残るレジャー施設「としまえん」の一画にある同温泉は今年で開業5周年。日本を代表する造園家・故小形研三さん設計の1200坪もの庭園があり、森林浴と温泉浴が一度に楽しめる。
同施設の熊谷淳副支配人によると、「遊園地は家族や若者の利用が中心。これからは大人世代が楽しめる施設が必要と考えて作りました。ゆったりとくつろいでいただくため、利用は中学生以上に限定しています」。
年間約30万人の利用者の大半が40歳以上で「平日夜は働き盛りの男性の1人客が多い」(同)。
地下1445メートルからわき出る温泉は、茶色がかったナトリウム−塩化物強塩泉で、体が芯から温まり、リラックス効果十分。肌もツルツルになる。館内には天然温泉露天岩風呂や天然温泉の内湯、水着利用のバーデゾーンを用意。歩行浴などができるバーデプールや体がぷかぷかと浮かぶ死海風呂、緑に囲まれた屋外ジャグジーもあり、健康作りにも役立つ。
同副支配人は、「遠出しなくても、ここでのんびりと休暇気分が味わえます。庭を散策すれば、森の匂いも漂ってくる。青葉の季節は、特に気持ちいいですよ」と話す。
自然派の「庭の湯」とは打って変わって和風なのが東京・お台場の「大江戸温泉物語」(入館料2827円)。エントランスの「越後屋」で浴衣を選ぶ瞬間から、すでに気分は江戸の町人だ。
家族連れを中心に年間約80万人が来館。夕暮れ時の雰囲気を演出した温浴施設には、地下1400メートルからくみ上げた天然温泉の「大江戸温泉」や「黄金の湯」、露天風呂など6種類の風呂がある。人気は「家族全員で楽しめる、浴衣のままで利用できる足湯です」と同館。矢場や手裏剣道場など、大人もつい夢中になってしまう遊び処も、江戸情緒たっぷりだ。
このほか、首都圏には、南国リゾート風の休憩スペースと5種類の低温サウナがある「ヒーリング バーデ」が人気の「東京ドーム天然温泉 スパ ラクーア」(東京都文京区、入館料2565円、土日祝日と特定日は2880円)をはじめ、さまざまな日帰り温泉がある(別表)。仕事や買い物の帰りに、気軽にプチ休暇を味わおう。
【次々誕生する日帰り温泉】
環境省の調査によると、日帰り温泉(日帰り利用ができる旅館を含む温泉利用の公衆浴場)の数は、平成19年3月末現在で、全国に7748カ所。前年3月末よりも317カ所増えたという。
首都圏での日帰り温泉も急増しており、東京都では18年度だけで13カ所増えている。また、14年4月からの5年間で神奈川県の日帰り温泉は約1・4倍、千葉県では1・8倍に。気軽に利用できる日帰り温泉が続々と誕生しているのだ。
【相模湾越しに富士山を眺める】
平成16年開業の「江の島アイランドスパ」(神奈川県藤沢市、入浴料2650円)の一番の魅力は「お風呂、プール、レストランなど至るところから楽しめる景色」と運営するパラダイスリゾート(東京都武蔵野市)の谷圭右取締役。天然温泉の内湯「富士海湯」からは相模湾を一望、「天気のよい日は富士山も眺められる」(同)という。
水着着用の男女共通エリアには、海に浮かんでいるような気分が味わえる種類豊富な屋外・屋内プールも用意。源泉を加水した「洞窟泉」や滝が流れる「滝泉」、幻想的な雰囲気の「彩色泉」なども人気だ。
イルミネーションが輝く横浜港の夜景が自慢の「横浜みなとみらい 万葉倶楽部」(横浜・MM21地区)
【湯に浸かって横浜の夜景を一望】
横浜市中区の「横浜みなとみらい 万葉倶楽部」(入館料2620円)の自慢は横浜港を一望する絶景。館内には露天風呂やひのき風呂、大浴場、最上階には「展望足湯庭園」もある。
営業マネジャーの中島収治さんは「横浜港、MM21地区、ベイブリッジ、赤レンガ倉庫、ランドマークタワーなど、360度の景色が楽しめる。特に薄暮から夜にかけては間近に迫るライトアップされた大観覧車も迫力満点」。
温泉は熱海や湯河原から、毎日、専用のタンクローリーで運んでおり、「わざわざ現地まで足をのばさなくても、仕事帰りに気軽に疲れを癒やせる、と1人で訪れるサラリーマンも多いですね」(同)。
【岩盤浴めぐりを楽しむ】
昨年11月、川崎市宮前区に誕生した「宮前平源泉 湯けむりの庄」(入館料1200円、土日祝日は1470円、小学生未満の入館不可)は、関東最大級の岩盤浴施設がある日帰り温泉。運営するセントラル都市開発(東京都品川区)は、「既存のスーパー銭湯や健康ランド、韓国のチムジルバン(低温サウナ)など、さまざまな温浴施設を研究。本物の『美容と健康と癒やし』を追求した施設です」と自信をみせる。
男女一緒に入れる岩盤浴は6種類(800円)あり、ゲルマニウム陶板使用の「天」は、天井に天の川が流れ、立体音響システムで宇宙にいるかのような雰囲気。ほかにも、関東初の超微粒子ナノスチームで代謝機能を促進する「潤」、ほてった体を冷やし皮膚を活性化する「氷」など珍しい岩盤浴がそろっている。
血行を改善し、美肌効果があると注目を集める炭酸ガスを天然温泉に溶かしこんだ日本初の「炭酸琥珀湯」や、源泉掛け流しの露天風呂もある。
| ◆首都圏にある日帰り温泉あれこれ◆ |
|---|
| 名称(場所、電話番号)/料金(土日祝日料金)=特長 |
| ★両国湯屋 江戸遊(東京都墨田区、TEL03・3621・2611)/2300円=昨年12月リニューアルオープン。内装に葛飾北斎の浮世絵や地元伝統工芸を取り入れた江戸の風情の銭湯スパ。北海道・長万部の二股カルシウム温泉の原石を利用した温泉のほか、岩盤浴、サウナなど |
| ★前野原温泉 さやの湯処(東京都板橋区、TEL03・5916・3826)/800円(1000円)=地下1500メートルからわき出る源泉掛け流しの「源泉風呂」は、うぐいす色をしたにごり湯。電気風呂やジェットバスなどがある内湯のほか、露天風呂には、「寝ころび湯」や「薬草蒸風炉(サウナ)」も。館内は、懐かしい昭和の雰囲気 |
| ★瀬田温泉 山河の湯(東京都世田谷区、TEL03・3707・8228)/2300円=水戸徳川家の下屋敷跡にわく、毎分350リットルもの豊富な湧出量をほこる天然温泉。都心とは思えない自然にあふれ、内湯、露天風呂のほか、緑に囲まれた混浴大露天風呂「ヒーリング・スパ」も |
| ★高井戸天然温泉 美しの湯(東京都杉並区、TEL03・3334・0008)/800円(1200円)=地下1600メートルから汲み上げる1日150トンの豊富な湯を利用した露天風呂が人気。さまざまな水流や気泡で全身エステ気分が味わえる「アトラクション風呂」やサウナなどもある |
| ★天然温泉 満天の湯(横浜市保土ヶ谷区、TEL045・370・4126)/600円(700円)=「天然温泉岩風呂」に加え、ミクロの泡と超音波が血行を促進する「シルク風呂」など露天風呂の種類が豊富。内湯には、超ハイパワージェットのマッサージバスなどもある |
| ★港北天然温泉 スパ ガーディッシュ(横浜市都筑区、TEL045・595・0260)/1200円(1400円)=地下1500メートルからわき出る源泉を掛け流しにした内風呂が人気。露天風呂やマッサージバスなど、温浴施設の種類も豊富にそろう |
| ★縄文天然温泉 志楽の湯(川崎市幸区、フリーダイヤル0120・650・711)/970円(1150円)=熊本県の名湯、黒川温泉をモデルにした施設で、コンセプトは「都会に古里を再現」。木造平屋建ての広々とした内湯、自然木や岩を配した露天風呂ともに源泉100%の天然温泉 |
| ★舞浜ユーラシア(千葉県浦安市、TEL047・351・4126)/2000円(2500円)=地下1700メートルからわき出す源泉掛け流しの温泉が楽しめる。露天風呂、寝湯、足湯、岩盤浴、サウナなど温浴施設は23種類 |

