ふろしきが熱い!エコへの関心、和風の小物人気が追い風
ティッシュボックスカバーにもなる
エコブームを背景に、ふろしきの人気が再燃している。素材は昔ながらの正絹や綿はもちろん、ポリエステルやレーヨン、ペットボトルの再生繊維や撥水加工を施したものなど多彩に。結び方も、現代の生活に合うように、リュックサックやショルダーバッグ、パソコン入れやペットボトルカバーなどが考案され、使い方の幅もぐんと広がっている。ビジネスバッグにしのばせておけば、個性的なサブバッグにもなるふろしき。色と柄を選んで、仕事と遊びに使い分けるのも楽しい。
東京・神宮前の「むす美」は、約500種類のふろしきを展示販売する日本初のふろしき専門店だ。同店のアートディレクターで、「初めてのふろしきレッスン」などの著書がある山田悦子さんは、「ここは京都のふろしきメーカー山田繊維のアンテナショップ。バッグやリビング雑貨、ラッピングなど、ふろしきには、さまざまな使い方があることを知ってほしくて始めました」と話す。
購買層は20〜30代の女性が中心で、月に2回開催する無料の包み方の講習会(定員13人)は、1カ月前の受付と同時に満員になる盛況ぶりだ。
一方、東京・日本橋の日本橋高島屋ふろしき売り場には、尾形光琳や中島千波ら日本画家の作品を写したものから、シビラなどの欧米のファッションブランド、スヌーピーなどのキャラクターもの、同店と同じバラ柄まで、約1300種類が並ぶ。同店「ふろしきマイスター」の岡田幸子さんによると、「3年ほど前から、素材や柄などの種類が豊富になり、売り上げも伸び続けています。1カ月の販売枚数は約700枚。以前は、年配の方が大半でしたが、今は30〜40代の女性の購入が多いですね」。価格は、500円〜3万円程度と幅広く、「正絹は1万円前後、ポリエステルや綿は2000〜3000円の品が売れ筋。ラッピング素材に使う方も増えています」(同)という。
再び人気を集め始めたふろしき。その背景を山田さんはこう説明する。
「エコロジーへの関心の高まりで、サブバッグとしてのふろしきの使いやすさに気付いてもらえた。さらに、和風の小物人気も拍車をかけたのだと思います。若い世代は、ふろしきは和服のときに持つ、といった固定観念がないので、自由な発想で使っているのではないでしょうか」
岡田さんは、「さまざまな素材や柄のふろしきの登場で、洋服に合わせて持つことに抵抗がなくなったのでは」と話す。
結び方によってショッピングバッグやリュックサック、ペットボトルカバーや書類カバンなどに形を変えるふろしき(別項)。色や柄を選べば、男性にもよく似合う。エコ時代を意識しながら個性的なおしゃれも楽しめるところが、現代人の心をつかんでいるようだ。
■ふろしきの結び方の基本=写真右2枚
覚えるのは「真結び」と「ひとつ結び」だけ。
「真結び」は、昔からあるごく普通の結び方で、交差させた布の先端を1回からませ、下の布の上から上の布を巻きつけて輪に通す。この時、上の布を下から巻きつけて輪に通すと、ほどけやすい「縦結び」になってしまうので注意。コツは、右側の布の先端が結び終わったときに右側を、左側の布の先端が左側を向くなど、「布地が“Uターン”していること。左右の布の色が違うふろしきを使って練習するとわかりやすい」と山田さん。
「ひとつ結び」は、布端を単独で結ぶ方法で、ふろしきの先端で輪を作り、その輪に先端の布を通して引っ張ればよい。
「ふろしきは、きちんと結べば、使っているときにほどけることはありません。逆に、ほどきたいときには、どんなにきつく結んでいても、すばやく楽にほどけるんですよ」(山田さん)
| ◆おすすめのふろしきアレンジ◆ |
|---|
| ★シンプルバッグ=(1)ふろしきを表向きに広げ、AとCが重なるように三角形にする(2)BとDをそれぞれひとつ結びにする(3)表が外側になるようにひっくり返し、両端の結び目を内側にいれる(4)AとCの先端を真結びする |
| ★パソコン&書類バッグ=(1)ふろしきを裏向きに広げ、BとDの対角線上にノートパソコンや書類を置く(2)AをCに重ねて三角形にし、BとDを真結びする(3)AとCの先端で小さく真結びする |
| ★ペットボトルカバー=(1)ふろしきを裏向きに広げ、BとCのラインからペットボトルの口がでるように寝かせて置く(2)BとCをペットボトルの前に引き寄せ、深めに1回結び、BとCの先端で小さく真結びする(3)AとDをペットボトルの長さに合わせて折りたたみ、上にかぶせる(4)ペットボトルの口が見える位置にラインを整え、全体をひっくり返して、ペットボトルの形に合わせて中央に引っ張ってきたAとDを真結びする |
| ★ふろしきリュック=(1)肩ひも用とリュック本体用にふろしきを2枚用意(2)肩ひも用のふろしきを裏向けに広げ、AとCを適当な幅に折りたたむ(3)リュック本体用のふろしきを裏向きに広げ、EとGを重ねて三角形にする(4)EとGを1回結んで肩ひも用のふろしきをのせ、その上からEとGを真結びする(5)BとF、DとHをしっかり真結びする |
ふろしきがおしゃれなショッピングバッグに“変身”した
ペットボトルカバー
■簡単なふろしき活用アレンジ
★ショッピングバッグ=(1)ふろしきを裏向きに広げ、隣り合った角を深めに1回結び、さらにその先端を真結びする(2)もう一方も同様に結ぶ
★ティッシュボックスカバー=(1)ふろしきを裏向きに広げ、ティッシュボックスを縦にして中央に置く(2)上下の布をティッシュボックスの上にかぶせ、箱の形にそわせて上部と下部のそれぞれ隣り合った角を真結びする(3)取り出し口付近の余分な布を結び目の根元に挟み込んで整える
★びん包み=(1)ふろしきをひし形になるよう裏向きに広げ、中央にびんを立てて置く(2)上下の布の先端を持ちあげ、びんのてっぺんでしっかり真結びする(3)左右の布の先端を持ち、びんにそわせて後ろで交差し、前に持ってきて真結びする(4)(2)の結び目を1つほどき、それぞれをねじって、先端で小さく真結びして持ち手を作る
★ワイン包み=(1)ふろしきをひし形になるよう裏向きに広げ、中央にワインボトルを立てて置く(2)上の角を持ちあげ、ボトルの口よりもやや下になる位置で布を折り、プリーツ状に折りたたむ(3)ひだを作ったら、ボトルの首あたりで輪ゴムを使ってとめる(4)下の角も同様にして輪ゴムで固定する(5)左右の布の先端を持ち、びんにそわせて後ろで交差し、前に持ってきて首のところで輪ゴムで止める(6)(5)の布の先端を輪ゴムの下にくぐらせ、花びらと葉のようなひだを作る

