脳を癒して脱メタボ 心地よいことをしストレス発散

4月から特定健康診査・特定保健指導が始まり、さらに注目を集めるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)。みっともないメタボ体質から脱却するには、過酷なダイエットや運動ではなく、自律神経やホルモンの働きをコントロールする脳の疲労の解消が重要という考えが注目を集めている。「脳疲労」解消の基本は、「〜をしてはいけない」などの禁止・抑制をやめ、自分にとって心地よいことを行い、好きなものも食べようといううれしい内容。さて、「脳疲労」を解消する「快食療法」とは?
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好きなものを好きなだけ食べ、嫌いなものはいくら健康によくても食べなくていい。こんな夢のようなメタボ対策を提唱するのが、「健康外来サロン・脳疲労専門外来」でメタボ対策を指導する横倉クリニック(東京・三田)の横倉恒雄院長だ。
横倉院長によれば、「メタボ体質になるのは、脳の疲れが自律神経やホルモン、食欲中枢の働きを乱しているのが原因」。「食生活を改善し運動するだけでは根本的な解決にならない。まず脳の疲れを取ることが重要」と力説する。
職場や家庭で過酷なストレスにさらされる大人世代。仕事量が多くて夜遅くまで働かなければならなかったり、職場の人間関係や、夫婦の会話に悩んだり…。こうしたストレスの積み重ねで、脳に過度な負担がかかるのが「脳疲労」。この結果、自律神経中枢がある間脳(かんのう)が正常な指令を出せなくなり、代謝が落ち、血圧や血糖値、血中コレステロール値などが上昇。「甘いものや脂っこいもの、味の濃いものを食べたくなる。交感神経の緊張が続き、防衛反応として副交感神経が働いて、過食に走る」と横倉院長。
さらに、メタボを気にするあまり、健康のために「食べてはいけない」「運動しなくてはいけない」などと抑圧的な行動をとることで、「『理性の脳』である大脳新皮質への負担を増やし、『脳疲労』を助長する」(同院長)という。
とはいえ、日常のストレスは簡単には取り除けない。そこで、横倉院長がすすめるのが、「自分にとっていやなことを減らすことで『理性の脳』の負担を減らし、心地よいことを始めて『本能の脳』を刺激する」という「脳疲労」解消法だ。
2大原則は、(1)「〜をしてはいけない」という禁止・抑圧から自分を解き放つこと(2)心地よい、楽しい、感動すると心から思えることを始めること。「わかりやすく効果的なのは、好きなものを食べ、嫌いなものは食べないという『快食療法』」(同院長)という。
一見、わがままで不健康に思えるが、まじめでダイエットや運動を頑張ろうとする人ほど、「快食療法」を続けるうちに自然にバランスのよい食生活をするようになり、運動もしたくなる。「血圧や血糖値、血中コレステロール値も正常になる。代謝が上がり、体重も減少する」(同院長)という。
メタボ対策、メタボ対策と力むばかりで、「脳疲労」がたまっていませんか? まずは(別表)でチェック。「快食療法」を始めてみてはいかが?
【「快食療法」でメタボとさよなら】
「快食療法」は、「好きなものを食べたいだけ満足するまで食べる」(横倉院長)という、常識をくつがえす療法。同院長は、「これまで、約6000人の人が実践して、8割が肥満を解消し、メタボ体質を改善した」と胸を張る。
「食事を多くとって太る影響より、食べることで得る満足感が『脳疲労』を取り除き、やせさせる効果の方が格段に大きい」ことが理由で、満腹中枢が正常に機能するようになると、脳が自動的に「栄養は十分だから食べるな」と正しい指令を出し、食べ過ぎにストップがかかるという。
肝心なのは、「食事時間だから食べる」といった“理屈”をやめ、「おなかがすいてから食べるようにする」こと。夕食が深夜になってもよいという。さらに、(1)健康によくても嫌いなら食べない(2)健康に悪いものでも、大好きなものは食べてよい(3)健康によさそうなものから順に食べる、が基本。「肝心なのは、食べたことに罪悪感を持たないこと。ストレスになり、『脳疲労』につながる。食後に、『ああ、おいしかった』と声に出すといい」(横倉院長)。
【脳の働きとメタボの関係】
横倉院長によると、「通常、人間の脳は、『大脳新皮質』と『大脳旧皮質』が対等な働きをしてバランスをとっている」。「大脳新皮質」は、思考、創造、喜怒哀楽などのコントロールをする「理性の脳」。一方、「大脳旧皮質」は、食欲、睡眠、性欲など、生存や子孫を残すために必要な機能をコントロールする「本能の脳」といわれる。「脳疲労」によって、この2つのバランスが乱れると、自律神経やホルモン、食欲などをコントロールする間脳への指令がバラバラになる。その結果、「循環器、呼吸器、内臓など、全身の働きを調整する間脳が正常な指令を出せなくなり、メタボ体質になってしまう」(同院長)のだ。
| あなたの「脳疲労」度は? チェックしてみよう |
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| ※以下の質問に対して、最近2〜3週間の状態に該当するものを、 <A:毎日、B:週に2〜3回、C:週に1回未満>から選択 |
| 夜中に目が覚めたり、用もないのに朝早く目覚めることがある |
| 寝つきが悪いことがある |
| 無理をして食べる(食事がおいしくない)ことがある |
| 便秘をすることがある |
| 体を使ってないのに、疲労感を強く感じることがある |
| 気持ちが沈んで暗い気分になることがある |
| 仕事や家事が面倒に感じることがある |
| 外出がおっくうになることがある |
| イライラすることがある |
| 不安を感じることがある |
| 自分を責めることがある |
| ▽軽度:Bが1つまで、中等度:Bが2つ以上、重度:Aが1つ以上またはBが3つ以上ある |

