グルメ・情報

2008年02月16日 紙面より

飯田覚士さん直伝でメタボKO!ボクシングエクササイズ

ハードな燃焼系エクササイズが脚光を浴びるなかで、ボクシングエクササイズが再び人気を集めている。ボクサーの動きを取り入れたこのトレーニングは、体の回転を使い、シャドーボクシングの要領でパンチを繰り出す全身運動。有酸素運動と格闘技の楽しさを兼ね備え、1ラウンド3分を3回も繰り返せば、全身から汗が吹き出し、ストレスも発散。腹筋や背筋などが鍛えられ、ウエスト周りもすっきりする。あなたも、あこがれのボクサー気分で、メタボ撃退をはかってみては?

明るい室内に、アップテンポな曲が流れる中、全身を使ってパンチを繰り出す軽快な音が響く。東京都中野区の「飯田覚士ボクシング塾 ボックスファイ」(TEL03・3384・3104)。中央で丁寧に指導するのは、プロボクシング元WBA世界スーパーフライ級王者で、タレントとしても活躍した飯田覚士さんだ。

「ボクシングが好きでやってみたいと思っている人は多い。でもプロのいるジムでは遠慮して、練習ができなくなってしまう。だから、趣味でボクシングを楽しみたいという人だけを対象にしたジムを作りたかった」

実は、元世界王者がプロを目指さない人だけを対象にジムを開いたのは初めて。始めるうちに、OLやサラリーマンに、エクササイズ志向が強いことに気づいた。今やボクシング教室「ボックスファイ・ジム」の会員は約120人、ボクシングエクササイズ教室「ボックスファイ・レディース」には、40〜50人の会員が熱心に通い汗を流す。

飯田さんによると、ボクサーたちの本格的な動きのエッセンスを取り入れたエクササイズを行えば、体の深い部分の筋肉が鍛えられるため、体全体が引き締まり、太りにくい体になるという。

「筋肉のバランスも整えられ、肩の筋肉や関節を使うので、肩の可動域が広がって肩こりも解消します」。1カ月続けると、おなか周りが引き締まり、肩の肉づきがよくなったと実感できる。3カ月続ければ、「周囲の人から体型がかわったと気づいてもらえる。ボクシングに興味はあるけれど運動は苦手という中高年世代も、ボクサー気分を楽しみながら、ダイエットできる」と太鼓判を押す。

基本姿勢は、いわゆるファイティングポーズ。パンチを出すときのポイントは、「体が前のめりにならないこと。腰を曲げた姿勢でパンチを出すと手打ちになって、全身運動にならないから」。ジャブ以外は、腰の回転を利用し、「野球のバッティングと要領は同じで、腰を低めに保ち、腰が先に動いて、腕があとから続くようにする」といたってシンプルだ。

1ラウンド(3分間、休憩1分)を3回行うだけで、全身汗だく。昼休みなどに、気軽に背広を脱いでシャドーボクシングするのもいい。

「右手と左手でパンチを出すだけですが、奥の深い魅力がある」と飯田さん。亀田家を下した世界王者、内藤大助選手の気分で、ボクシングエクササイズに挑戦してみてはいかが?

■飯田 覚士(いいだ・さとし)

 元WBA世界スーパーフライ級王者。昭和44年、愛知県名古屋市生まれ。昭和63年、岐阜経済大学入学と同時にボクシング部に入部、本格的にボクシングを始める。平成2年、日本テレビ「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」の企画「ボクシング予備校」に参加。3年、緑ボクシングジムに入門、プロデビュー。4年、全日本スーパーフライ級新人王。9年、WBA世界ジュニアバンタム級(現・スーパーフライ級)王座を獲得、2度の防衛に成功。16年に「飯田覚士ボクシング塾 ボックスファイ」を開設した。ボクシング中継の解説や講演などでも活躍。

【運動前後が肝心!】

気軽に楽しく運動できるボクシングエクササイズだが、運動前のウオーミングアップと運動後のクールダウンは欠かせない。ウオーミングアップでは、「まず、手を腰に当てて、大きく腰を回します。左右1〜2分行ってください」と飯田さん。肩や腕のストレッチも大切で、一方の手で逆の手首を持ってゆっくり体を横に倒す、体側のストレッチなども行う。ひざの屈伸、手首や足首をぐるぐる回すなど、所要時間は5〜6分だ。一方、クールダウンは「ストレッチが中心」。太もも、アキレス腱(けん)、体側、背中など、約5〜6分。ケガや筋肉痛を防ぐだけでなく、ストレッチを行うことで、筋肉が柔軟になり、脂肪の燃焼を助けることができるのだ。

【エクササイズは音楽を聴きながら!】

「ほとんどのボクシングジムで、音楽をかけながらトレーニングをしている。ボクシングには、リズム感が大切なんです」と飯田さん。なわとびを跳ぶのもリズム感を養うため。一流のボクサーは、自分のリズムを持ち、シャドーボクシングも、そのリズムで行っているという。「ボクシングエクササイズも同様。パンチを出すときもリズム感が大切なので、ノリのよい、ややアップテンポな曲をかけ、そのリズムに合わせて動くといい」と飯田さん。ラテン系のダンス音楽などがおすすめで、「音楽をききながらエクササイズをすると、体の緊張がほぐれ、リラックスしてリズミカルに動けます」。

◆基本のパンチの出し方とコツ◆
★ジャブ=体の力を抜いて、左手でパンチを出す。腕を伸ばしきる瞬間にこぶしを返し、手の甲が上を向くようにする
★ストレート=腰の回転を利用して肩を回し、目線の高さに右手でまっすぐ打つ。体の中心軸を意識し、上半身が前に倒れないように注意
★フック=左肩を後ろに引いて腰を左にひねり、体が正面を向くように開く。腰の回転を利用し、親指が上になった状態で、左手のこぶしを横から水平移動させて打ちぬく
★アッパー=体を右にやや開き、90度にひじを曲げた右手のこぶしを腰の位置まで下げる。腰を回しながら、斜め上につきあげる。手のひらは顔の方に向ける

◆ボックスファイの基本のエクササイズ◆
(1)事前準備=ファイティングポーズで、ひざでリズムをとり、4拍に1回、2拍に1回、4種類のパンチをそれぞれ繰り返してフォームを確認する(約5分)
(2)1ラウンド目=ジャブとストレートの組み合わせ。1拍目にジャブを、3拍目にストレートを打つ(3分)
(3)2ラウンド目=基本コンビネーションの「ワン・ツー」。まずジャブを打ち、ジャブを戻しながら、ストレートを打つ(3分)
(4)3ラウンド目=「ワン・ツー」にフックとアッパーを加える(3分)
※ラウンドとラウンドの間の休憩は1分。初心者は左右交互にパンチを打つことを忘れずに。慣れてくればコンビネーションを自分なりに工夫すると楽しい