グルメ・情報

2007年08月10日 紙面より

1日1分 手ぶら運動で簡単メタボ対策

健康のため体は動かしたい、というアナタ。お盆休みの今こそ、運動習慣をつけるチャンスだ。とはいえ、仕事に追われ、“メタボ体質”の目立つ大人世代が、いきなり“ブートキャンプ”では、突然の出来事に関節や筋肉が驚いてしまい、かえって体を痛めることになりかねない。そんな人にうってつけなのが、中国の気功から生まれた「手ぶら運動」だ。準備運動をかねた、手軽な運動で1日1分からできる。毎日の運動習慣をつけて、暑い夏をのりきろう。

イラストのように、軽く足を開いて腕の力を抜き、腰をひねりながらでんでん太鼓のように腕を回す。あるいは腕を前後にぶらぶらさせながら、軽くひざの屈伸をする。

これが、「スワイショウ」と呼ばれる運動法だ。神奈川県川崎市で、天心象水流拳法の道場を主宰する宗家の岩城象水氏は、「『スワイショウ』とは中国語で腕をほうり投げるという意味で、もとはといえば気功が発祥。中国の武術家が準備運動として使っていたそうです」と説明する。

同氏は、自らの道場で、「スワイショウ」を拳法のけいこに入る前の準備運動として実践しているほか、「手ぶら運動」の名前で、手軽な健康法として雑誌などで紹介。これが静かなブームを呼んでいるのだ。

冒頭の通り、やり方は実に簡単で、通販のCMから火がつき、大人気となった軍隊式エクササイズ「ビリーズブートキャンプ」とは対照的。それでも、「1日1分間やり続けるだけで、足腰がけっこう鍛えられます。バランスもよくなるので、足腰がふらつく人もしっかりしてくる。リハビリにもいいし、老若男女誰でも手軽に始められるのが利点」と同氏はいう。

同氏によると、実践のポイントは、力を入れないこと。腕を脱力して、その重みを利用してぶらぶらほうり投げる。けっして無理な力を使わず、自然に体を動かす習慣をつけていく。

愛知県豊橋市の西田メディカルクリニックでは、体調不良の改善に役立ててもらおうと、「スワイショウ」を患者に薦めている。西田元彦理事長は、「手をぶらぶらさせると血液が末梢(まっしょう)にも流れるため、冷えや肩こりにいい。力を抜いて行うので、背骨のズレも矯正される。自律神経の調節作用により、のぼせやほてりにも効く」とその効果を話す。

また、「体をひねることでおなかが温まるし、体液の流れもよくなる。鼻水やくしゃみで悩んでいる人は、首筋やみぞおち、下腹部などに体液の停滞が起こっている場合が多いが、『スワイショウ』はそれを防ぐことができるので、花粉症体質の改善にも役立つ」とも。

手軽にできる簡単健康法はほかにもある(表)。日々の運動習慣を身につけることは、「メタボ体質」の脱却への第一歩。来春の花粉症対策もかねて、「手ぶら運動」を始めてみては?

【呼吸法で効果アップ】

「手ぶら運動」を実践するときは、呼吸にも気をつけるとさらに効果的な運動になる。悪いものを全部吐き出すつもりで口から息を吐き出し、きれいな空気を吸い込むつもりで鼻から吸う。「このとき丹田(おへその少し下あたり)を意識し、息を吐き出したときにおなかを膨らませ、吸い込んだときにへこませる逆腹式呼吸がいい」と岩城氏。
   しかし、初心者がこの呼吸法で「手ぶら運動」を行うのは難しいので、「まず胸式呼吸にならないように、という点だけを気をつけること。苦手な人は、舌先を上の前歯の裏側に当てて鼻呼吸をすると自然に腹式で行えます」(同)。

【手ぶら運動講習会】

自己流でも簡単にできる「手ぶら運動」だが、岩城氏の天心象水流拳法の道場では、毎月第2日曜日の15〜17時まで、参加費無料で、「手ぶら運動」の講習会を開催している。  講習会では、「手ぶら運動」とあわせて病人を介護する際、腰に負担をかけずに、ベッドに寝ている患者を起こす方法もあわせて教えてくれる。拳法の知恵を生かしたやり方で、覚えるのも簡単。「介護のために腰を悪くしている看護の人たちに、ぜひ役立ててほしい」と宗家の岩城氏。問い合わせTEL044・556・1837。

ほかにもある!すぐ始められる簡単健康法
★指揺らし=指先をつまんで指を1本ずつ揺らす。1本あたり20秒ぐらいを目安に。血行が良くなって、首や肩の辺りもすっきりしてくる。行うときは肩や腕の力を抜くのがコツ。うまく指を揺らせない場合は、回すのもいい
★水平足踏み=一カ所に立ったまま、太ももを左右交互に、地面と水平になるくらいの高さまで上げる運動。作家の瀬戸内寂聴さんが1日300回以上実践していることでも有名。足の筋力が鍛えられ、ダイエットにもいい
★スクワット=女優の森光子さんの若さの秘訣(ひけつ)として有名。まっすぐ立ってつま先を正面に向け、両足を肩幅に開いてあごを軽く引く。両手を後頭部で組み、ひざをゆっくり曲げたり伸ばしたり。呼吸は立ち上がるときに吐く。腕を上げるのがつらいときは、胸の前でクロスさせる
★足首体操=第二の心臓と呼ばれている足の、血液を心臓に戻すポンプ力を強くする運動。椅子に座り、足首を上下に屈伸させるだけでもいいが、あおむけに寝て、足首を動かしながら、足の指も曲げ伸ばしすると、より効果的。足首を下向きにしたとき指を曲げ、足首を上向きにして指を伸ばす
★つま先歩き=できるだけ、かかとを床や地面につけずに立ったり歩いたりする。下肢の筋肉を鍛えられるうえ、前かがみにならずに済むので姿勢もよくなる。かかとなしスリッパを利用するのも良い
★タオルストレッチ=肩幅よりやや広めになるようにタオルの両端を持って、腕を上げる。肩甲骨を背骨に寄せるような気持ちで、タオルを持った腕を首の後ろ側に下ろす。肩甲骨周辺の筋肉が鍛えられ肩こりの解消にもつながる