2008年05月16日 更新
【国内男子】石川遼、初メジャー1オーバー54位発進

この日もギャラリーの熱い視線を浴びた石川遼。苦しみながらも、上がり2ホールで連続バーディーを奪った(撮影・北野浩之)
日本プロゴルフ選手権第1日(15日、群馬・レーサムゴルフ&スパリゾート、7127ヤード、パー72)プロ転向後、初のメジャーに臨んだ石川遼(16)=パナソニック=は3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの1オーバー73で回り、54位。一時は3オーバーまでスコアを落としたが、上がり2ホールでバーディーを奪取し、60位タイまでの予選通過圏内に浮上した。8アンダー64で回った武藤俊憲(30)が首位に立ち、片山晋呉(35)、丸山大輔(37)が3打差の2位につけた。
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がけっぷちで踏みとどまった。一時は3ケタ台に順位を落としながら、最後の最後に底力を発揮した。1オーバーの54位発進にも、遼クンが満足げな笑顔を浮かべた。
「今までは一度スイングが悪くなるとそのまま終わっていたけど、きょうは修正できた。少しは成長したと思います」
上がり2ホールで魅了した。8番(パー5)は残り35ヤードの第3打を1.5メートルに寄せバーディー。最終9番(パー4)では4メートルのバーディーパットをねじ込んでガッツポーズを作った。3オーバーまで落としたスコアを予選通過圏内に戻す執念の連続バーディー。16歳は成長を肌で感じ取った。
1000人以上のギャラリーを引き連れて、山あり谷ありの18ホールだった。インスタートの前半は耐えてパープレーでしのいだが、後半に入ってスイングに異変が生じる。「2番くらいから、タイミングが合わずスイングスピードが落ちてしまった」。その影響からティーショットを曲げた4番(パー4)でダブルボギー、6番(パー4)でボギー。予選通過へ暗雲が立ちこめた。
しかし、自らの力で苦境を脱した。プレーの合間に右手と左手を離したグリップで素振りを繰り返すなどして、スイングの修正につとめた。その努力が実っての連続バーディーだった。
「スピードを出すために右手に注意した。右手首を固定する感じで振れるように素振りを繰り返しました」。試合中に不調の原因を探り当て、修正した対応力。恐るべき高校2年生だ。
不安は一掃された。あとは順位を上げるだけ。遼クンが自信を持って言い切った。「スイングのコツがつかめてきた。右手首を注意すればいいスコアを出せると思う」。上位浮上へ、猛チャージをかける。
(片倉尚文)
★遼トーク
――プレーを振り返って
「最後まであきらめずにプレーして、1オーバーで終わってよかった。なんとか踏みとどまりましたね。途中でショットの切れが悪くなりましたが、修正できました」
――途中でショットが乱れた原因と修正点は
「タイミングが合わず、ダウンでスイングスピードが出なくなりました。スピードを出すために注意したのは右手です。トップで右手がぐらぐらすると、ヘッドもぐらついて正しい軌道でスイングできなくなるので、右手首を固定する感じで振ることを心がけました。一度は落ち込んだ気持ちも、最後は戻ってきました」
――アプローチがよかったのでは
「寄せは、少しは上達したのかなと思います。不思議に距離感が合いました。アプローチに不安がないのは大きい」
――2日目は
「予選カットが気になる位置ですが、同伴競技者の2人(近藤智弘、中島雅生)が素晴らしいプレーをしているので、追いつき追い越す気持ちでプレーしたい。楽しく週末を過ごせるようにしたいですね」
★父も合格点
遼クンの巻き返しに、父でコーチの勝美さん(51)も合格点をつけた。「途中でスイングスピードが落ちたのは、タイミングが合わないため手で合わせにいっていたから。試合が1週空いて緩んだ面もありましたが、おとなしいプレーでスコアを出すなんて、まだ遼にはできない。最後は思い切って振ったのがよかった。スイング自体は月、火曜日と比べるとずいぶん良くなっている」と評し、今後に期待を込めた。
★武藤、「ホーム」で64 首位スタート
地元、群馬県出身の武藤俊憲が自己ベストタイの8アンダー64で回り、首位発進した。「ピンチはまったくなかったです。ほとんど思った通りのプレーができました」。前橋育英高時代から春、夏合宿で毎日のようにラウンドした思い出のコースでの大会。前週の北京オープンもあえて欠場し、照準を絞ってきた。「今までがアウエーで、今週はホーム。声をかけられるとうれしい」とご当地の声援を受け、メジャー初優勝へとひた走る決意だ。
★「気合が違う」片山、67 2位発進
今季初優勝を狙う片山晋呉が5バーディー、ボギーなしの67を奪って2位発進。「いい感じですね。メジャーだと気合が違います」と03年以来、5年ぶり2度目の大会制覇へ意欲をみせた。首位とは3打差だが、優勝スコアについて「20アンダーはいかないでしょう。まだ初日ですから」と予想するなど、余裕をのぞかせた。
◆遼クンと4度目の同組となった近藤智弘は、パターの調子が悪く1アンダーの23位
「パターも気分も最悪。(遼クンも)あまり良くなかったね。あとはリズムだけじゃないですか。明日は遼クンと一緒に頑張りたいね」
◆遼クンと同組で回った中島雅生は1アンダーの23位
「あまり話せなかった。僕も独身だったらいいんですけど、妻と子供がいるんで、それどころではなかった。でも最後をバーディーであがるのはさすがですね」








◆昨年まで2年間、米ツアーで奮戦してきた丸山大輔は5アンダーで片山と並んで2位
「開幕から3試合がひどかったですから…」