2008年04月28日 更新
【国内男子】1万人引き連れた!遼クン、42位でも拍手喝采

遼クンは、この日も大ギャラリーに囲まれてプレー。順位は42位でも、1万人を超す観客を魅了した(撮影・榎本雅弘)

ファンサービスは完全燃焼。遼クン(右)は長蛇の列をつくった子供たちに、せっせとペンを走らせた
つるやオープン最終日(27日、兵庫・山の原GC山の原C、6770ヤード、パー71)石川遼(16)=パナソニック=は12番(パー4)でプロ初のOBでトリプルボギーをたたくなど、通算3オーバーの42位に終わった。それでも、攻撃的なゴルフを続けることを宣言。S・K・ホ(34)=韓国=が通算12アンダーでツアー7勝目を挙げた。前日首位の岩田寛(27)は17、18番を連続ダブルボギーと崩れ、2打差の3位に終わった。
◇
チャレンジ精神がコースの壁に跳ね返された。12番(パー4)。遼クンの顔が曇る。第1打を左ラフに打ち込んだのが、トラブルの始まりだった。
「第2打は結果を見すぎて、トップしてOBでした。第1打、第2打とも悪いスイングだったので、お仕置きかな」
残り127ヤードの第2打は、ピンを狙うには目の前の小山を越えなければならない。9Iで果敢に挑戦。しかし、打球は木に当たり、プロ転向後のツアーで初のOB。打ち直しの第4打をグリーン手前花道に運んだが、第5打はピンを3メートルオーバーして2パット。トリプルボギーも、ツアー初だった。
このミスが響いて「73」で通算3オーバーの42位。問題の場面を父でコーチの勝美さん(51)は、第1打のクラブ選択ミスと指摘した。
「(ドライバー以外で)刻むのもありでした。あのホールは、練習ラウンドで何度ドライバーを振っても、バーディーが取れなかった」
しかし、遼クンの考えは違う。「ドライバーで狭いフェアウエーにどうやって持っていくかが、いまの課題です」。父の忠告を無視して?アグレッシブな姿勢を貫いた。
そんな攻撃的なゴルフも、16歳の人気の秘密。前日(26日)に女性ギャラリーが骨折する事故も起きた中、最終日は1万625人が詰めかけた。
「1万人には、びっくりです。このスコアでよく…。関西に来て本当、よかったと思います」
28日は、次戦の「中日クラウンズ」(5月1〜4日)が開催される愛知・名古屋GC和合Cでハワイの天才少年、タッド・フジカワ(17)と同組で練習ラウンドを行う。16歳は今週も『主役』をつとめる。
(大見学)
■遼クン、フィーバー
★観客 最終日のギャラリー数1万625人は、昨年最終日(4801人)の倍以上となった。4日間合計2万5226人も、昨年(1万3292人)から大幅増
★バッジ販売前に行列 日本ゴルフツアー機構が販売する各選手の写真入りバッジは「遼クンバッジ」が大人気。販売開始の午前9時前に約60人の行列ができた。1人1個の発売に限定したが、すぐに売り切れた
★交通機関 最寄り駅の能勢電鉄・日生中央駅からギャラリーバスは連日、例年の4本から7本に増やしてピストン輸送。能勢電鉄も午後、大阪方面への電車を5本を増発した

優勝したS・K・ホ(左)は長男、トンファくんの頭に副賞の兜をかざした。右は夫人のへヨンさん(撮影・榎本雅弘)
★S・K・ホが涙のV
2年ぶりの優勝を手にしたS・K・ホは「うれしいというよりも、彼にはこれをいい経験にして、強くなってほしい」と、岩田を気遣った。オフに一緒にトレーニングを積んだ仲だけに「違う人だったら気持ちも楽で、もっとうれしかったのに…」。優勝インタビューで「病気の母に良いプレゼントができた」と涙した34歳は、できるだけ早く韓国へ報告に帰るつもりだ。
★岩田「なにも考えられない」
プロ5年目の初優勝を目前にしていた岩田寛が、上がり2ホールで崩れた。S・K・ホに2打差をつけて迎えた17番(パー5)で、残り226ヤードの第2打(4W)がグリーンをオーバーして右奥の林へ入り、第3打は池へ…。痛恨のダブルボギー。18番では第1打を右の林に入れて、連続ダブルボギー。目を真っ赤にしてロッカー室に消えた。約20分後に姿を見せたが「なにも考えられない。気持ちの切り替えは無理じゃないですか」と唇をかんでいた。
◆3位でスタートしたが、76と崩れて18位の宮里聖志
「朝早く着きすぎて、いつもの倍の1時間も練習をしちゃった。来るのが早かったね」
◆通算4アンダーの15位と健闘した江連忠
「昨日(第3日)と違って、きょうは緊張しなかった。調子もよかった。来年はもう少し試合に出たい」
◆4位から7位に順位を下げてフィニッシュの谷口徹
「パットが…ねえ。いいパットが入らないと厳しい」








◆通算8アンダーで4位の深堀圭一郎
「調子がよく、来週以降が楽しみです」