2008年04月21日 更新

【国内男子】遼プロ、399万円初稼ぎ!ツアーデビュー戦5位

優勝を逃したものの“主役”は遼クン。最終日も、さまざまなアクションで大ギャラリーに応えた

優勝を逃したものの“主役”は遼クン。最終日も、さまざまなアクションで大ギャラリーに応えた

遼クンは9番の第2打で「左打ち」を試みたが失敗。結局、このホールはボギーだった(撮影・中島信生)

遼クンは9番の第2打で「左打ち」を試みたが失敗。結局、このホールはボギーだった(撮影・中島信生)

プレーを終えた遼クンは、コースとギャラリーに深々と一礼。この姿も人気の要因だ

プレーを終えた遼クンは、コースとギャラリーに深々と一礼。この姿も人気の要因だ

 東建ホームメイトカップ最終日(20日、三重・東建多度カントリークラブ名古屋=7062ヤード、パー71)惜しかった! 首位に並んでスタートした石川遼(16)=パナソニック=は中盤までにスコアを落として優勝争いから脱落した。それでも15番から3連続バーディーを奪うなど「74」と踏ん張り、通算3アンダーの5位でフィニッシュ。賞金約400万円を獲得した。今週は「つるやオープン」(24〜27日、兵庫・山の原GC山の原C)で再びプロ初優勝に挑む。

 残念−。遼クンに前日までの伸びやかさはなかった。無理もない。プロ1年目の16歳が最終日最終組。重圧のかかる位置でスタートしたのだから…。

 いきなり、1番(パー4)の第2打がシャンクして、ボールは右ラフに入った。「緊張して、ぎこちないバックスイングになり、肩を回すのが早かったです」。結局、3オン3パットのダブルボギー。さらに不運もあった。9番(パー4)の第1打が木の根元にとまり、左打ちを試みたが、ダフってボギー。

 「日に日にスイングが悪くなって、練習でプロ、コースでは子供でした」

 折り返した10番でもダブルボギーをたたき、優勝争いから脱落した。そして、11番のボギーで「貯金」を使い果たし、通算イーブンパー。振り出しに戻った。

 それでも、あきらめない。「醜いプレーはできない」の思いで踏ん張った。1万5262人のギャラリーを裏切らない。後半はショットの前に素振りを繰り返し、ラウンド中の修正を図った。

 そして、15〜17番で怒濤の3連続バーディー。なかでも17番(パー5)は、第1打を320ヤードも飛ばした。この大会のドライバー平均飛距離279ヤードは、並み居る飛ばし屋を押さえて堂々の1位だ。

 「5位なんて、僕がいちばん予想していませんでした。最後まで一生懸命やったことが大きいと思います。毎週1万人を超えるギャラリーに、いいプレーやいいショットを見せたいです」

 男子ツアーの開幕戦は、16歳の健闘で大いに盛り上がった。「また(優勝の)チャンスがあれば、きょうの経験を生かしたいです」。

 18番グリーン。4日間の激闘を終えた遼クンは、コースと大ギャラリーに深々と一礼した。

(稲垣博昭)

★遼トーク

 ――ツアーデビュー戦を終えて

 「すごくいいことを学びました。日に日にスイングが悪くなって、練習でプロ、コースでは子供でした。でも、後半はいっぱい素振りをして、今後の試合につながるスイングになりました」

 ――1番の第2打は

 「緊張して、ぎこちないバックスイングになり、肩を回すのが早かったです。アドレスも左を向いていて、上体が突っ込んでシャンクになりました」

 ――5位という結果は

 「最後まで一生懸命やったことが大きいと思います。毎週1万人を超えるギャラリーに、いいプレーやいいショットを見せたいです。今季は、うまくなるための1年だと思っています」

 ――プレッシャーは

 「感じていましたけど…。あれだけスムーズにプレーしていた手嶋さんの3パット(15番)を見て、怖くなりました。僕の重圧は、手嶋さんのレベルに達していません」

 ――きょうの自己採点は?

 「85点よりは上ですか…。90点です」


■今後の遼クン

 21日は都内で開かれる「ゴルフ・ダイジェスト・アワード」に出席。22日からは開幕第2戦「つるやオープン」(24〜27日、兵庫・山の原GC山の原C)の会場で練習ラウンドを行う。なお、その後は「中日クラウンズ」(5月1〜4日、愛知・名古屋GC和合C)に出場する。今季は最低でも16試合に出場予定。

★父は「ホッとした」

 前日の会見後に遼クンのスイングチェックを行った父の勝美さん(51)は、5位フィニッシュにも満足げな笑顔だった。「昨日よりもはるかに内容がいい。ホッとしました。霧が晴れたような感じですね」。この日はスタートから悪いショットを続けたが「試合の中で直せましたね」と、ラウンド中に自分で修正したことを褒めていた。

★ヨネックスもびっくり?

 遼クンが用具契約を結んでいるヨネックス(本社・東京)は、会場内のギャラリープラザでグッズを発売した。もちろん、飛ぶような売れ行きで、売店関係者はてんてこ舞い。同社の広報担当者は「正直いって、10位以内に入るとは予想以上でした。メディアの露出量はすごいし、ギャラリーの反応も期待以上でした」と興奮気味だった。

■遼クンフィーバー

 ★ギャラリー記録更新 最終日の入場者1万5262人は、昨年の最終日(9330人)を大幅に更新する大会新記録。また、4日間合計2万9072人は、近年では昨年10月の日本オープン(3万3027人)に次ぐ。
 ★駐車場は満車 約5000台分を確保していたギャラリー駐車場は、この日も早朝で満車となった。この対応に桑名駅(JR、近鉄)から無料シャトルバスを運行した。
 ★応援バッジ完売 午前9時からシード選手の顔写真が入ったサポーターズバッジ(1個500円)を販売開始。200個用意された「遼クンバッジ」は約1時間後に完売となった。
 ★福祉にも貢献 ギャラリーの大幅増を受けて、主催者の東建コーポレーションは入場料収入の一部(217万6000円)を福祉事業団に寄付することを発表した。
 ★賞金2000万円増 今大会の賞金総額は1億1000万円だが、来年は1億3000万円に増額されることが決まった。