2008年04月16日 更新

【国内男子】遼クンツアーデビュー!歴代覇者2人と同組

練習ラウンドを行う遼クンに大勢の報道陣がマーク。17日の開幕戦では、さらに多くのマスコミが押し寄せる(撮影・中島信生)

練習ラウンドを行う遼クンに大勢の報道陣がマーク。17日の開幕戦では、さらに多くのマスコミが押し寄せる(撮影・中島信生)

 男子ゴルフの今季開幕戦「東建ホームメイトカップ」が、17日から4日間、三重・東建多度CC名古屋(7062ヤード、パー71)で開催される。15日は予選ラウンド2日間の組み合わせが発表され、プロとして国内ツアーデビューとなる石川遼(16)=パナソニック=は、昨年覇者の上田諭尉(34)、04年王者の藤田寛之(38)と同組になった。観客増や視聴率アップが期待されるゴルフ界の救世主の08年ツアーが始まる。

 黒のウエアとパンツに身を包んだ遼クンの後ろを約30人の報道陣がピタリとマークする。昨年5月のマンシングウェアKSBカップ優勝後、ツアー会場で定番となった光景だが、17日の大会初日には前年(60人)の2倍強の149人に膨れあがる予定。周囲の過熱に本人もこれまで通りとはいかなかった。

 「今までとは気持ちが少し違います。開幕戦に出させてもらい、気持ちの高ぶりはあります」

 遼クンのプロ入り記念大会の様相を呈している開幕戦。主催者は4日間で前年比7500人増の2万7000人の来場者を見込んでいる。この“遼クンフィーバー”に備えた体制は万全だ。

 体制(1) 駐車スペースを前年比2000台増の5000台確保。

 体制(2) 最終18番グリーン周りのギャラリー席は同200席増の1200席に。

 体制(3) トイレの数も前年比2割増。

 体制(4) 警備やギャラリーバスは同3割増。特に、遼クン組の警備は12人態勢で臨む。昨年、遼クンが出場したツアーとほぼ同じ態勢だが、他の有力選手は3人程度だから、まさに一極集中だ。

 遼クン効果は来場者数だけでない。有料の決勝2日間の通し前売り入場券は3000円で、当日券は1日2000円だから売り上げ増も望める。テレビ放送も昨年は決勝の2日間だったが、今年は予選から4日間放映。昨年は遼クンの出場したほぼ全試合で視聴率が前年を上回った。今回も昨年の3.8%(決勝の視聴率)を上回るはず。

 今年は新たな人気のバロメーターも登場する。一昨年からチャリティー目的で販売されているサポーターズバッジ(1個500円)の『石川遼バージョン』だ。昨年の年間売り上げ1位は選手会長だった深堀圭一郎の218個。遼クンバッジの今大会での在庫は200個。完売必至だけに、開幕戦で一気に最多売り上げ更新に王手を打つことになる。

 2日間の予選ラウンドで昨年王者の上田、04年大会覇者の藤田と同組になった遼クンは殊勝に、「素晴らしい組み合わせで、ここに僕が入っていいのかなと思います」。

 どの業界も前年比100%近くで御の字の社会不況のなか、男子ゴルフ界は遼クンの存在で前年比超えが期待できる。大会関係者の1人は「決勝ラウンドまで残ってほしい」。16歳の救世主が、日本のゴルフ新時代の扉を開ける。

(稲垣博昭)

★本命球はタイトリスト

 遼クンはこの日、18ホールの練習ラウンドを実施し、用具で唯一契約を交わしていない注目の使用球について、「タイトリストがいい感じで、予選ラウンドはタイトリストでプレーしたい」と語った。本命球はアマチュア時代から使い続けてきた「タイトリスト・プロV1x」になりそうだ。

◆遼クンと同組で回る藤田寛之

「そろそろプロの色が濃くなってきたね。昨年は練習ラウンドで2回、一緒に回ったが、本番ではどういうプレーをするのか非常に楽しみ。(遼クンに)自分の若いころを重ねて、ボクも頑張りたい」

■藤田寛之(ふじた・ひろゆき)

 1969(昭和44)年6月16日、福岡県生まれ、38歳。15歳からゴルフを始め、専大卒業後の92年にプロ転向。97年のサントリーオープンで初優勝。04年東建ホームメイトカップ、05年マンシングウェアKSBカップなどツアー通算5勝。昨季は賞金ランク8位(約6497万円)。静岡・葛城GC所属。1メートル68、70キロ。

■上田諭尉(うえだ・ゆい)

 1974(昭和49)年3月9日、岐阜県生まれ、34歳。16歳でゴルフを始め、専大進学後の94年に中部オープンでベストアマ。97年にプロに転向し、翌年にはシード権を獲得。昨年の東建ホームメイトカップでプロ初優勝し、昨季は賞金ランク19位(約4003万円)。ツアー通算1勝。1メートル75、80キロ。

★“大御所2世トリオ”尾崎、中島、杉原が同組

 初の同組になった“大御所2世トリオ”尾崎智春、中島雅生、杉原敏一も遼クンから刺激を受けている。尾崎将司の息子、智春が「ゴルフ界を引っ張ってきた父たちのDNAを持っている息子たちで盛り上げたい」と遼クンを意識する発言をすれば、前日にがん転移の可能性があることを明かした杉原輝雄の長男、敏一も「2世のうち誰かが飛び出してくれればいいし、僕も頑張りたい」と意気込んでいた。