2008年04月05日 更新

【米女子】藍ちゃんがスランプ脱出!首位と1打差2位の好発進!

スランプ脱出に、藍ちゃんは最終9番で満面の笑みを浮かべた(共同)

スランプ脱出に、藍ちゃんは最終9番で満面の笑みを浮かべた(共同)

 クラフト・ナビスコ選手権第1日(3日=日本時間4日、米カリフォルニア州ランチョミラージュ、ミッションヒルズCC=6673ヤード、パー72)復活を期す宮里藍(22)が7バーディー、3ボギーの4アンダー68で回り、首位に1打差の2位と好スタートを切った。スランプを脱して自信を取り戻した藍が、米ツアー初優勝へばく進する。上田桃子(21)は1アンダー71で10位。大山志保(30)は18位。横峯さくら(22)は67位と出遅れた。カレン・スタップルズ(34)=英国=が5アンダー67で単独首位に立ち、2年連続賞金女王のロレーナ・オチョア(26)=メキシコ=は宮里と並んで2位につけた。

 砂漠のオアシスに降り注ぐ強い日差しを浴びた藍が光り輝く。強風、高速グリーンをものともせず4アンダー68。世界最強のオチョアと並ぶ、首位と1打差の2位発進に藍スマイルがこぼれた。

 「最後まで自分のペースでプレーできたことには100点満点をつけたい。2位はすごい」

 すさまじいバーディーラッシュだった。10番から出て、11番から3連続バーディー。13番で8メートルのパットを沈めるとガッツポーズが出た。圧巻は上がりの2ホール。8番でティーショットを50センチに。9番では残り94ヤードの第3打を20センチに寄せ、OKバーディーを奪ってフィニッシュだ。

 「私は技術のことを深く考えすぎるとダメ。野生の勘でやる方がしっくりくることが分かった」

 昨夏に陥った突然のスランプ。泥沼から脱出するために取り組んできた意識改革が実を結びつつある。支えになったのは昨年からメンタル面の指導を受けるピア・ニールソンとリン・マリオット。藍が崇拝するアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)を育てた2人から授かったポイントは、結果にとらわれず自分の世界でプレーすること。前夜も「状態はいいけれど、気持ちが先走り過ぎている。自分にプレッシャーをかけすぎないように」と戒められた。

 プレーの合間にジャンプをして体も心も脱力を試みるなど、欲を断ち切ってプレーしたことが好スコアを呼んだ。18位に終わった3月のHSBC女子選手権でも初日に1打差2位発進したが、「あの時は神経をすり減らしての2位。今回はいい意味での脱力感があり、全然違いますね」。

 スランプを脱した今、期待されるのはメジャーでの米ツアー初制覇。しかし新境地を開いた藍はこれを一笑に付す。「まだ自分に期待する段階ではない。無心でプレーするだけです」。

 無欲が、最高の結果を生むかもしれない。

(片倉尚文)

★藍TALK

 −−首位と1打差発進

 「すごくいいスタートで、難しいコースを攻略できてうれしいです。ただ人間は欲深いから、1歩進むとすぐに2、3歩進みたくなる。現状を把握して、自分のペースで進むことが必要だと思う。自分に期待しすぎないようにしたいです」

 −−パー5の4ホールですべてバーディー

 「やった。プレーのリズムがよくなって、パー4でもバーディーを取れるようになったからだと思う。この2週間、100ヤード以内の練習を重点的にやったのも良かったですね」

 −−プレーを振り返って

 「風が強かったけど、それにとらわれず自分のプレーがしっかりできた。パットも自分の読みが合っていたので、力まずにストロークできました」

◆藍のメンタル指導をするピア・ニールソン(スウェーデン)

 「素晴らしいラウンド。最後まで集中できていました。彼女には、アニカ(ソレンスタム)同様に輝かしい未来が待っています」

■父も合格点

 技術面を指導する父の優さん(61)も手放しで藍のプレーを褒めたたえた。「きょうは何も言うことはありません。パットのグリップを順手に戻したことできれいなアドレスになったし、ゆっくりとしたテンポで振ることで飛距離も戻った」と完全復活に太鼓判。「あとは欲張らずにプレーできるかどうか。結果を求めずにプレーしてほしいですね」と話した。

宮里藍・メジャー全成績
年・月 大 会 1R 2R 3R FR 最終成績
04・7 全英女子オープン 72(38) 76(78)     予落(+4)
05・3 クラフト・ナビスコ 75(45) 76(58) 74(57) 72 44位(+9)
   6 全米女子オープン 73(17) 78(84)     予落(+9)
   7 全英女子オープン 71(7) 73(23) 69(23) 67 11位(−7)
06・3 クラフト・ナビスコ 70(10) 77(33) 72(23) 75 29位(+6)
   6 全米女子プロ 68(7) 72(8) 69(1) 72 3位(−7)
    全米女子オープン 74(39) 75(45) 70(14) 79 28位(+14)
   8 全英女子オープン 71(7) 75(23) 75(38) 67 9位(±0)
07・3 クラフト・ナビスコ 76(51) 73(37) 69(14) 73 15位(+3)
   6 全米女子プロ 75(96) 73(85)     予落(+4)
    全米女子オープン 73(33) 73(35) 72(27) 69 10位(+3)
   8 全英女子オープン 70(4) 80(52) 77(37) 79 58位(+14)
08・4 クラフト・ナビスコ 68(2)  ?  ? ? ( ?)
【注】丸数字はラウンド終了時の順位

9番で第1打の行方を見る桃子(共同)

9番で第1打の行方を見る桃子(共同)

★桃子10位発進

 桃子が意地の1アンダー10位発進。前週で米ツアー初の予選落ちを喫した悔しさをちょっぴりだが晴らした。「調子が悪い中、アンダーパーで回れてよかった。いいリズムで回ることだけ考えました」。前日の練習中に悔し涙を流すほど調子は良くないが、逆境をはねのけるド根性が桃子の真骨頂。「ショットはイメージがわかないし、パットにも不安はあるけれど、我慢はできた。ボギーを打たないゴルフをしたい」。苦しみながらも上位をうかがえる位置につけ、爆発を期した。

◆大山志保は4バーディー、4ボギーのイーブンパー72で回り、18位

 「昨年よりはすごく成長したと思う。リカバリーショットを含めたアプローチがよかった。パットを修正してスコアを伸ばしていきたい」

◆1バーディー、5ボギーの4オーバー76で、67位と出遅れた横峯さくら

 「すごく風の影響があった。左脇を締めるイメージで振ることを途中まで忘れていた。グリーンにも早く慣れないといけない。少しでもスコアを縮めたい」

◆年間メジャー4冠の期待がかかるL・オチョアは、宮里と並んで首位と1打差の2位

 「いい1日だった。風もあって、グリーンも速かったけど、いいスタートが切れた。あと3日ももっと確実に(バーディーを)取っていきたい」

◆大会連覇を目指す19歳のM・プレッセルは1アンダーの10位発進

 「1アンダーは悪くないと思う。あしたからは、もっといいショットを打って、バーディーチャンスをつくりたい」

◆A・ソレンスタムも10位

 「1アンダーはいいと思う。でも3アンダーならもっといいし、5アンダーならさらに…」