2008年05月11日 更新

【ヒューマン】郷ひろみはいつも旬!!鍛えて挑んで若さ全開

芸能生活を振り返り、自身の“信念”を熱く語った郷ひろみ。その風貌、身につけるアクセサリー、すべてが若い!=東京・乃木坂

芸能生活を振り返り、自身の“信念”を熱く語った郷ひろみ。その風貌、身につけるアクセサリー、すべてが若い!=東京・乃木坂

 昭和47年のデビュー以来、数々のヒット曲を熱唱してきた歌手、郷ひろみ(52)が「ヒューマン」に初登場だ。これまでポップス界のど真ん中を歩んできたが、14日発売の新曲「君だけを feat・童子−T」ではラップとフィーチャリングしたR&Bに初めて挑戦している。いまなお衰えぬチャレンジ精神、そして“あの秘密”まで軽妙な語り口で次々と明かした。

(ペン・佐久間賢治、カメラ・斎藤浩一)

 ジャケットを翻し、さっそうと都内の会議室に姿を見せた。「郷です、ヨロシクッ!」。記者のあいさつに対し、サッと右手を出して握手。ツルンとした肌の感触、引き締まったほほのライン。若い! 単刀直入にその“秘訣”を聞いてみた。 「若くいたいとか、若作りしようとか思ってないんです。(CM出演する整形外科の)高須クリニックで整形しているわけじゃないし、あるがままなんですから。若い時なんて一瞬でしょ、ボクはそうじゃないところをいい状態でいきたい。どちらかというと、自分には厳しくできるんです。でも、それを周りの人に求めることはしない。ただ、共感してもらえるのはうれしいですよね」

 14日に新曲、6月11日にアルバム「place to be」を発売。6月1日の神奈川・伊勢原市民会館から、計60公演の全国ツアーを行う。多忙を極めるが、午前中は1日おきにトレーニングジムへ通い、まずは約11キロの時速で5キロ走を30分間、続いてウエートトレを1時間みっちりとこなす。週6日、30分間の発声練習も欠かさない。 「20代後半からずっとトレーニングをやっているから、動くために体をつくろうとかは思っていないんですよ。自分の気持ちが落ち着くんですよね。どうしようも時間がないときは、(エクササイズDVDの)ビリーズ・ブート・キャンプを自宅でやる。間が空くのはイヤだからね。運動していないと、体が痛くなっていくんです」

 トップアイドルから、ポップス界を代表するアーティストへ進化を遂げるなか、肉体とともに変わらないのがチャレンジ精神だ。平成14年から3年間、音楽活動を休止して米国に留学。ボーカルトレーニングやダンスレッスンに励んできた。

 「人間って、これでいいと思った瞬間に成長が止まるんです。米国に行った時も、みんなが大丈夫なのかと思ったじゃないですか。ボクも大丈夫かなと思った1人でしたからね。やっぱり、恐怖心でひるんだりすることもありますよ。でも、それは全然悪いことじゃない。勇気を持って進むことが大事なんですね。恐怖心を持たずに進むのはただの“向こう見ず”。恐怖心を持って進むと真剣になれるんですよ」

 まさにプロフェッショナル。だからこそ、ときには誤解も生まれる。昭和57年にTBS系の人気音楽番組「ザ・ベストテン」への出演を封印し、芸能界のみならず、世間からも波紋を呼んだ。

 「ボクはね、他人と自分を比較したことがないんです。他人と自分を比較しても、劣等感と優越感しか生まれない。(ベストテンには)週単位で一喜一憂することが、本当にいいのかなって思いがあった。あの番組に出るのをやめたのが27歳ぐらい。ボクが40歳になっても出て『また来週頑張ります』なんていえるのかなって思ったの。10位と11位の差に何があるんだろう。そういうことじゃなく、高い満足度を持ってつくった1曲を大事な楽曲としたかった」

 現在は歌手活動に重点を置いているが、かつては多数のドラマに出演。TBS系「ムー」などでは、コミカルな演技を披露した。実は今、徐々に“役者魂”にも火がつき始めている。

 「機会があったら、ドラマもいいですね。シリアスはもういいかな。コメディーだったら楽しいから、ぜひやりたいですね。オファーがあって、タイミングがあえばね」

 52歳を迎えても、先を見据える目力は変わらない。それが“ヒロミ、GO!”の信念だ。

 「いつか自分で自分の肩をたたいて『よく頑張ったからいいんじゃないか』っていうときが来ると思うけど、そのときまでは現状に満足することなく自分を高めていきたい。でもね、あと3年くらいたつと北島三郎さんの世界に入っちゃいますから。40周年の盛大なパーティーをしなくちゃね。お金かかりますよ」

 同席した関係者へニヤリ笑いかけ、ひと呼吸おいて口元を引き締めた。

 「ボクはキャリアっていうのは、人にひけらかすものじゃないと思ってるんです。だから、実際には40周年っていうのは好きじゃないんですよ。それより、いつも鮮度の高い自分を表に出していたい。まあ、このインタビューでは思いっきり、キャリアを出しちゃってますけどね。ハハハッ」

 肩をたたくのは、まだまだ早い。ド派手なダンスアクション&ジャケットプレーで、肩をグルグルと回し続ける。

★松田聖子と破局、2度の離婚

 郷は“恋多き男”とも呼ばれてきた。アイドル、松田聖子(46)との破局、2度の離婚…。インタビューでは自ら切り出し、「間違ったことをやっても、落ち込むことはないもんね。しようがないなあって。関係ないけど離婚も2回しているし、女性に恵まれませんから」とぼやき節。今後の結婚の可能性については、「今のところは結婚も考えていないしね、時期がきたら考えてもいいかな。でも、したいですよね、いつかはね。1人じゃ寂しいかなあ」と宙を見上げた。

★6月1日から60ヵ所ツアー

 14日発売の新曲ではラッパーの童子−T(38)とフィーチャリングしてR&Bに初挑戦。4候補曲からファンのネット投票で選ばれた同曲は、通常の70%程度の声量に抑えて歌っている。「今回はある意味、自分らしさを殺してしまうことによって、違う部分を出していく難しさがあった。満足度は100%に近いですよ」と振り返った。

 6月1日からは全国60カ所のツアーを開催。最新アルバム収録曲が中心となるが、「懐かしいナンバーもやります。ビックリするところまで、さかのぼっちゃうかも。まさかここまで、という曲が入るかもしれません」とサプライズ予告した。

■郷ひろみ

 本名・原武裕美(はらたけ・ひろみ)昭和30年10月18日、福岡県生まれ。東京・日大桜丘高1年時の47年にスカウトされ、NHK大河ドラマ「新平家物語」に出演。同年8月「男の子女の子」で歌手デビュー。美少年ぶりと鼻にかかった甘い歌声でトップアイドルとなり、西城秀樹、野口五郎とともに“新御三家”と呼ばれる。数多くのヒット曲を発表する一方、58年の「瀬戸内少年野球団」など映画やドラマにも出演。13年大みそかのNHK紅白歌合戦出場後、米国留学を理由に音楽活動を休止。17年に復帰し、精力的に活動している。