2008年03月29日 更新

【裏ナビ】長寿の秘訣は“1年分”のネタ探し!「遠くへ行きたい」

 知らない街を旅してみたい…。日本テレビ系「遠くへ行きたい」(日曜前7・30)の同名主題歌といえば、誰もが一度は聞いたことがあるはず。それだけ長い間、親しまれてきた同番組は、4月6日放送で1900回を迎える。その長寿の秘密とは…。

 日曜の朝、起き抜けにまったりと見てしまう。毎週、1人の旅人が日本のどこかへ出掛けて、地元の人と語りながら郷土料理や美しい風景を楽しむ。そんなスローフード的旅番組も、昭和45年10月の放送開始から約38年を数えた。1899回現在で、旅をした人は第1回の放送タレント、永六輔(74)をはじめ571人。出演回数1位が俳優、渡辺文雄(366回)、2位が永(78回)、3位が女優、藤田弓子(77回)と続く。ちなみに行き先の都道府県ベスト3は1位北海道(122回)、2位長野県(116回)、3位京都府(89回)。

 「『遠くへ−』は50代の視聴者が固定客。忙しいカタログ風な旅情報ではなく、旅で出会った人の話、その土地に行かなければ分からない情報を探しています」と制作会社、テレビマンユニオンの村田亨プロデューサーは言う。「30分番組だけど、撮影は3泊4日」とゆとりの日数にも驚かされるが、出演者のマネジャーも基本的には同行しない、と型破りなこだわりが随所にある。

 「“仕事を忘れてください”というのがスタンスなので。カメラも意識させない旅の絵日記にしたいんです」(村田P)。旅人が素で感じた経験を自然な驚きとともに映し出す。その分、スタッフは、1年前の地方紙を取り寄せ、小さな祭りから職人記事まで地元のネタ探しを行う。まさに好奇心と丁寧な仕事が長寿を支えてきた。

 「約38年もやっていると、日本が注意しなきゃいけない変化も見えてくる。環境問題とかね」。村田Pの言葉同様、「遠くへ行きたい」は守るべき日本の風景を伝える教科書のような気がする。