【ヒューマン】真飛聖、柳本ジャパンを応援

2008.8.3 05:02

 宝塚歌劇団花組新トップスター、真飛聖が、東京宝塚劇場でお披露目公演を熱演中だ。華やかな舞台姿と芝居心のある演技が魅力の実力派。今後も“外伝 ベルばら”やヨン様ドラマ「太王四神記」の舞台化など話題作が続く。トップとしての自覚も芽生え、「心にウソのない状態でいたい」と表情を引き締める。8日開幕する北京五輪では女子バレーに注目するという。その“心”とは−。新トップの熱い思いに迫った。(ペン・箱崎宏子 カメラ・小倉元司)

 真っ直ぐに飛翔していくとの思いも込めた芸名の通り、新たな飛躍の時を迎えた姿はまぶしい。お披露目公演の芝居「愛と死のアラビア」ではアラブ戦士として生涯を終えた英国兵トマス・キースを好演。ショー「Red Hot Sea」でもエネルギッシュに魅せ、フィナーレで背負うトップの証、大きな羽根は一層映える。

 「不思議なもので、舞台にのっている間は羽根の重みは何も感じないんですが、終演して幕が下りた瞬間とか、今まで背負ったことのない重みをすごく感じて。これが主演(トップ)のいろんな意味での重みであり、幸せの重みだなって。新生花組のエネルギーや勢いを作品を通して、何か皆さんに感じていただけたら幸せです」

 3年前に星組から花組へ組替え。前任の春野寿美礼からバトンを受け、昨年12月25日付で花組トップに就任した。周囲への思いはより強くなり、自覚も出てきた。

 「一番考えるようになったのは組子(花組生)のこと。皆の心が元気であってほしい」と願い「私自身は、あまり考えすぎなくなりました。これまでの舞台にかける情熱があれば、やれないものはないとは思う。ただ自分自身と向き合った時、心にウソがないようにって。舞台には(気持ちとか)すべてが出る。自分を信じて、組子、お客さまの前でもウソがない状態、ある意味、素の自分でいることが務めかなって」

 下級生のころから芝居心ある演技で硬軟自在に役を操り、ホットなパフォーマンスで魅了してきた。その“情熱”は北京五輪にも注がれる。女子バレーボールを応援するという。4年前のアテネ五輪でテレビで観戦して以来、関心の的。アテネ五輪代表でパイオニアレッドウィングスの佐々木みき選手と以前仕事で対談したこともあるが、そこには“闘う女”として熱い思いが重なるようだ。

 「同じ女だけの世界で頑張っているアスリートの人たちの汗とか生きざまってカッコイイなって。宝塚は勝敗が決まるわけではないですが、コートでの、私たちは舞台での、その中で闘っているモチベーションの高さ、集中力とか、とても共感するというか、似たものを感じて。でも私たちより点数で決まってしまうから厳しい世界だろうなって」

 続けた言葉に力がこもった。

 「メダル? なんか(フィールドは)全然違うんですが、同じように熱意をもって仕事をしている人に、簡単にメダルを獲ってくださいって言えないんですよね。みんな頑張っているのは当たり前だし。運やタイミングもあると思う。コートで本当に納得いく競技時間を過ごせれば次につながるだろうし、そういう思いを味わってもらいたい」

 ちなみに自身は「球技は全くの苦手です(笑)」

 今後は全国ツアー公演「外伝 ベルサイユのばら−アラン編−」や、ヨン様ことペ・ヨンジュン主演の韓国ドラマ「太王四神記」の舞台化など話題作が控える。

 「池田理代子さんの漫画(太王四神記)があるんですが、“ベルばら”も池田先生で、すごい縁だなって。太王四神記は漫画もドラマも、ちょっと見ましたが、いまは公演中でもあり、あまり詳しくは知りません。ただ韓国は好き。韓国料理も好きですね」

 来年は劇団創立95周年を迎える。花組は「太王四神記」で幕開けとなり、期待もかかる。

 「私、本拠地、宝塚大劇場(兵庫)での元日公演はしたことがないんです。私の記憶が確かなら(笑)。95周年の幕開けでもあるし、とても楽しみ。この作品が宝塚バージョンでどのように描かれるかまだ分かりませんがワクワクしています。宝塚は心のコラーゲン、ってよく言うんですが(笑)、きらびやかな世界。サプリメントを飲むよりも宝塚を見たら心が潤うと思うので、ご覧いただけたら」

 美しき“熱き闘い”はまだまだ続く。

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