2018.1.17 12:00

映画賞レースで再び注目を集める“キミスイ”/週末エンタメ

映画賞レースで再び注目を集める“キミスイ”/週末エンタメ

特集:
週末エンタメ芸能記者コラム

 2017年の映画界を大いに賑わせた「君の膵臓をたべたい」のDVD&ブルーレイが17日に発売される。興行収入は35億円を超え、昨年の実写邦画で2位。数々の映画賞にも絡んだことで再び注目を集めているのが、主演2人の演技力だ。

 同作は、膵臓の病で余命1年の女子高生・桜良と、彼女の病気を唯一知ることになったさえない同級生・僕の青春物語。

 桜良を演じたのは、2011年に「第7回 東宝シンデレラオーディション」でニュージェネレーション賞を受賞し、芸能界入りした浜辺美波。これまでもさまざまな作品に出演してきたが、同作で才能を開花させた。

 天真爛漫でクラスの人気者の桜良。いつも明るく笑顔を絶やさないが、本当は死ぬのが怖い。その複雑な感情を、一瞬見せるはかなげな笑顔で見事に表現した。

 そんな彼女に振り回される「僕」を演じたのは北村匠海。役者業とあわせ、5人組バンド、DISH//のメンバーとしても活躍している。

 浜辺の好演を“動”とするなら、北村は“静”だ。今まで誰とも関わらないことで自分の領域を守ってきたクラス一地味な男子高生役。桜良にどんなに振り回されようが、感情を表に出さない。その“陰”の表現が、より浜辺の“陽”の演技を際立たせる。

 同作の意味深なタイトル「君の膵臓をたべたい」という言葉は、話が進むにつれ二転三転と意味を変えていく。そして、桜良を襲う衝撃の結末。彼女がつぶやいていた「私も君も、1日の価値は一緒だよ」という言葉がオーバーラップし、生きることの意味を改めて考えさせられる。

 そして12年後。大人になった「僕」の“止まっていた人生”は、あることをきっかけに再び彼女と“つながり”、動き出す。偶然でも運命でもない、すべてお互いがしてきた選択の結果-。ここでも桜良の言葉がオーバーラップする。

 きっと今の自分に不満を抱えているとしたら、それは自分がしてきた選択の結果。そして、これからもその選択の連鎖が自分を幸せにしていく。後悔しないよう、今を大切に生きなければ-。

 そんなことを考えさせられる作品。さまざまな伏線も張られ、何度も見たくなる。映画を見た人も、気になっていた人も、DVD発売を機に、どっぷり“キミスイ”の世界にハマってみては?(古田貴士)

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