2017.12.27 12:00

ラブストーリーの巨匠、クァク・ジェヨン監督の巧みな演出に魅了される映画「風の色」/週末エンタメ

ラブストーリーの巨匠、クァク・ジェヨン監督の巧みな演出に魅了される映画「風の色」/週末エンタメ

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週末エンタメ芸能記者コラム
「風の色」のクライマックスシーンに挑む古川雄輝と藤井武美 (c)「風の色」製作委員会

「風の色」のクライマックスシーンに挑む古川雄輝と藤井武美 (c)「風の色」製作委員会【拡大】

 来年1月26日に公開される「風の色」は、韓国映画「猟奇的な彼女」で知られるラブストーリーの巨匠、クァク・ジェヨン監督が新たに放つ日韓合作ラブストーリー。流氷の北海道と桜が舞い散る東京を舞台に時空を超えた男女が繰り広げる壮大なドラマだ。

 突然、自分の前から消えた恋人・ゆりの死から100日後、失意のどん底からはい上がるためマジシャンになることを決意した青年、涼。しかし、何かがおかしい。生前、「私たちはまた会える」と言っていたゆりの言葉に導かれるように涼は北海度へ向かう。そこで出会ったのが、ゆりと瓜二つの女性、亜矢だった…。

 冒頭では桜のピンクを印象的に映し出し、北海道では雪の白、海の青を強烈にイメージ化するなど色彩の鮮やかさが脳裏に焼き付く。カメラワークや音楽も「猟奇的な彼女」を彷彿させ、懐かしい気持ちになる。

 涼を演じるのはNHKの連続テレビ小説「べっぴんさん」の村田健太郎役で注目された俳優、古川雄輝。ゆりと亜矢の二役には公募オーディションで1万人の中から抜擢された藤井武美。実は古川も一人二役を演じているのだが、それはこの映画が「ドッペルゲンガー(自分とそっくりの分身)」をテーマのひとつとしているからだ。

 「ドッペルゲンガー」については、登場人物の分身ということだけではなく、札幌と東京というふたつの街をそれぞれの分身として描き出しているところが見事だ。

 脇を固める共演陣も豪華だ。バーのマスター役で竹中直人、医師役で袴田吉彦らが出演、熟練の演技でストーリーに重みを加えた。

 切ないラブストーリーだが、広大な雪原や流氷の映像美を背景に生死にかかわるぞっとするようなシーンも出てくる。しかし、死と向かい合うことで人は命の大切さを学ぶ。切なさ、美しさ、面白さ、怖さが同居した不思議なラブストーリーである。(鄭孝俊)

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