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【関西レジェンド伝】桂文枝(5)最近、古典落語が面白くなってきた

【関西レジェンド伝】

桂文枝(5)最近、古典落語が面白くなってきた

特集:
関西レジェンド伝
訪問先のハワイで師匠の五代目桂文枝(右、当時桂小文枝)と。関大4年生のときに弟子入りし、落語家への道を開いてもらった

訪問先のハワイで師匠の五代目桂文枝(右、当時桂小文枝)と。関大4年生のときに弟子入りし、落語家への道を開いてもらった【拡大】

 師匠の桂小文枝(のち五代目桂文枝)は毎日放送のラジオで「スターメロディー」という番組に出演していたのですが、そこで番組の冒頭で話すネタを「おまえ書いてくれ」と言われて、書かせていただいていました。そこで師匠は、こいつは書く力は持っているなというのを見抜かれていたのでしょうか。それが今日の創作落語につながってると思います。

 弟子になったとき師匠は36歳でしたが、戦前の教育を受けて戦争を経験している方なので、いまの36歳とはずいぶん違う。加山雄三さんやビートルズの曲がはやっていた頃で、大学出たての弟子が経験した話などを通して新しい時代を感じておられたのではないでしょうか。私は古典落語も言葉をすこし直したほうがみんなにわかりやすいのになあと思っていました。

 人気テレビ番組「ヤングおー!おー!」を卒業して、37歳で創作落語を始めました。以前に師匠の原稿を書いてたのもあって、つくるということに興味を持っていたので、やってみたら意外とつくれたものですから。師匠から教わった古典落語の型を崩さずに、新しいものを取り込んでいくというスタイルができたと思いますね。

 はじめは身の回りで起きたことや校内暴力など社会で問題になっていることをネタにしていましたが、人と違うことをやってみようと書いたのが「ゴルフ夜明け前」です。近藤勇と坂本龍馬という対極の立場にいた男たちがゴルフを通じて友情を深める話で、笑わせるだけじゃなくて独自のテーマ性を入れることができ、1983年に文化庁芸術大賞をいただきました。今は亡き立川談志師匠からも「池に投げた波紋から川の流れになった」と創作落語をほめていただいた。涙が出るほどうれしかったですね。

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