クアラルンプール国際空港に近いホテルの防犯カメラに写った女(左)。12日午後の撮影で、15日に逮捕された女とみられる(共同)【拡大】
北朝鮮の金正男氏の殺害に関連してマレーシア警察が15日に逮捕した女が、事件前後に滞在先のホテル客室で長髪を切っていたことが16日、ホテル従業員の証言で分かった。外見を変え、警察の捜査をかく乱しようとした疑いがある。
クアラルンプール国際空港で15日に逮捕された女は、「ドアン・ティ・フオン」名義のベトナムの旅券(パスポート)を所持。従業員らの話を総合すると、女は事件の数日前から空港近郊のホテルを1人で転々としていた。
事件前の11日午後6時前、女は空港近くのホテルに乗用車で現れた。Tシャツにジーンズ姿の女が降りると車は走り去った。口数は少なく、受付で「1泊したい」と話し、逮捕された女と同名義のベトナムのパスポートを示した。支払いを済ませてからは部屋にこもっていた。
翌12日の昼ごろ、1万リンギット(約26万円)ほどの札束を手に「延泊したい」と申し出たが、従業員が「満室だ」と断ると、荷物を持って出て行ったという。(共同)