テレビ朝日系アニメ「キラキラ☆プリキュアアラモード」でキュアショコラを演じる元タカラジェンヌの声優、森なな子=東京・丸の内 2月5日にスタートしたテレビ朝日系「キラキラ☆プリキュアアラモード」(日曜前8・30)で主要キャラクターの一人、キュアショコラこと剣城あきらの声を演じる声優、森なな子(29)。身長1メートル67のスラリとしたショートカットの美人は宝塚歌劇団出身で退団後、ミス・ユニバースジャパンのファイナリストに選ばれた華やかなキャリアの持ち主だ。タカラジェンヌからプリキュア声優へ。夢の世界を渡り歩いてきた森を取材した。
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スイーツとアニマルをテーマとする同作で演じる剣城あきらは体が弱い妹のため、チョコを届けてあげる優しくボーイッシュな高校2年生。チョコレートとイヌがモチーフのプリキュアに変身する。男役をほうふつさせる名前とビジュアルで、森は役への意欲を語る。
「オーディションに行って原画を見た瞬間、絶対にやりたいと思いました。ビジュアルがずば抜けて男装の麗人。男役の経験を生かしつつも男の子にはならず、ボーイッシュな女の子を意識して演じています」
キュアショコラは今後本格的に登場し、「アフレコでプリキュアに変身するセリフを言ったとき『私が変身した!』と感動しました。宝塚の男役も自分ではない人になるという意味で、変身するみたいでした」と古巣との共通点を分析。男役時代はバレンタインに50個以上のチョコをもらっていたキュアショコラ声優は「小さな女の子に好きになってもらえたらうれしい」とほほえんだ。
物心つく前から、母が好きな宝塚の舞台を観劇していた。中学卒業と同時に憧れの宝塚音楽学校に一発合格。2年間のレッスンを経て2005年に「冴輝(さえき)ちはや」の芸名で男役として初舞台を踏んだ。
宝塚時代の愛称は「モーリー」。配属された雪組では入団3年目でミュージカル「エリザベート」の主要キャストの一人、ルドルフの少年時代を演じるなど将来を期待されていたが、09年に入団5年目で退団した。
当時の心境を「単純にスカートが履きたいと思ったんです」と率直に告白。私生活でも「女性らしく見えるから」と足の甲が見えるパンプスを履かないなど男役であることを徹底してきたが、「自分なら好きな男役さんが公演以外でスカートをはいているのは考えられない。中途半端に男役をやってはいけないと思いました」と憧れの男役の美学を守りたいからこそ別れを告げたという。
声優はもう一つの夢だった。子供のころは宝塚に憧れた半面、漫画をかいたり、漫画を音読したりして遊んでいたという。
「キャラクターになりきって声を出して読んでいたのが初めてのお芝居です。原点ですね」
退団後は約2年間、企業の事務や美容サロンのカウンセラーとして働いた。会社員時代の上司の勧めで応募した12年度のミス・ユニバースジャパンではファイナリストに選出されたが、スマホアプリの声などフリーで活動をしながら夢を追いかけた。
13年にアニメ「神さまのいない日曜日」で本格デビュー。昨年はネットフリックス版の米映画「サイダーハウス・ルール」でヒロイン(シャーリーズ・セロン)を演じた。そして、多くの女性声優があこがれる「プリキュア」のキャストに。
出演が発表されると、宝塚の同期からは「モーリー、ずっと声優やりたいと言っていたもんね」と祝福されたという。
「声質やタイプを生かして、カッコイイお姉さんの声を演じていきたい。キュアショコラはまさに理想。『こういう役といえば、森なな子さんだよね』と言われるような存在になりたいです」
「清く、正しく、美しく」を学んできた元タカラジェンヌが、「つくって!たべて!たたかって!」を体現するプリキュア声優に変身。新しいステージで夢を与える。(R)