宝塚OG版ミュージカル「シカゴ」の米ニューヨーク公演が先月盛況のうちに閉幕し、10日から凱旋(がいせん)公演が東京国際フォーラムで始まる(21日まで、大阪公演は梅田芸術劇場で25~31日)。弁護士の力を借り、スキャンダルを逆手にスターダムに駆け上る2人の女性を描いた物語。その女性の一人、ロキシー・ハートをキュートに演じた元雪組トップスター、朝海ひかる(44)に話を聞いた。
2006年に退団し10年。宝塚時代、透明感ある個性でフェアリー(妖精)タイプの男役といわれ客席を魅了した。ロキシー役は2014年以来。スマートな小顔が役に映え、定評のあるダンスが光った。NYでも拍手喝采を浴び、大きな自信となった様子だ。
「お客さまの反応で私たちを押し上げてもらえた感じでした。それで、こちらが返すという理想的な形。客席とパフォーマーとのやりとりが素直にあった公演だったと思います」と感激。「客席に現地の方が多いのはビックリしました。男性のトイレが長蛇の列…そういう光景も日本とは違うなって」と新鮮な空気を肌で感じ、ほほ笑んだ。
実はNYは初めてだったという。「この業界に身を置きながら初めてで(苦笑)。いろいろなことに刺激を受けました」。NY公演後は休みをもらい、ブロードウェーで舞台観劇や「せっかくなので、ダンスとかボイストレーンングとかレッスンに行きたいなって」と努力家の顔をのぞかせた。
宝塚OG版「シカゴ」はセクシー衣装やせりふにもどこか品格を感じさせ、「スタッフの方々もエレガントにっておっしゃて」と品は同カンパニーのウリと明かす。「(自身も)一応保とうとはしています」と笑顔をみせた。
刺激を力にかえて臨んだNY公演。10日からいよいよ凱旋公演が始まる。
「NYのお客さまに育てていただいて、ふくよかになった宝塚OG版を東京と大阪の方にお届けしたい」とキッパリ。NYでのバンドは、本家シカゴを経験したメンバーが多いためか「音が本当に違うんです。音から吸収できるものっていっぱいあるし、それを全部吸収してNYの雰囲気を届けられたら。みんな、無意識のうちに変わっていると思います」と胸を張った。
一方、7月にはうれしい報告もあった。同期の元花組トップスター、春野寿美礼(43)が双子の女児を出産した。
「同期ラインがつながっていて、みんなで『おめでとう』って。オサ(春野の愛称)からは『私も赤ちゃんも元気だよ』というメッセージをもらいました。彼女はやせてるので、そこから2人も子供が出てきたかと思うとびっくりだし、それだけで大偉業。同期として誇りです」とニッコリ。「ちょっと時間できたら会いに行こうかって話をしているんです」と再会を楽しみにしている。「女の子だから、2人とも(宝塚に)入ったら面白いですよね」と夢をふくらませた。
心身ともに充実した7月を経て、朝海の一回り大きくなったパフォーマンスに期待したい。(金太郎)