2014.10.15 15:30(1/4ページ)

【軍事のツボ】日本軍がかかわったベトナムの独立戦争

【軍事のツボ】

日本軍がかかわったベトナムの独立戦争

特集:
軍事のツボ

 戦史や軍事についての調査・研究を進める機関というと、日本ではまず防衛省防衛研究所が挙げられるだろう。その防衛研究所が「戦争史研究国際フォーラム」を、一般にも門戸を開いて毎年開催している。9月に開催された同フォーラムの発表の中に興味を引かれる部分があった。第2次世界大戦の敗戦後、フランス領インドシナ(仏印、現在のベトナム、ラオス、カンボジア)に駐留していた日本軍が、英軍からベトナム独立勢力鎮圧の役割を担わされたというのだ。アジア各地の独立戦争に身を投じた残留日本兵の話は結構知られているが、真逆の“知られざる史実”も存在したと思いきや、意外などんでん返しがあった。

 同フォーラムは、戦争史について多国間で比較研究することで戦争史を多角的に検討しようとの趣旨で、国内の研究者だけでなく、海外の研究者も招いて発表が行われている。

 今年は、第1次世界大戦から100年の節目で、同大戦が近代戦における統合・連合作戦の幕開けと位置づけられることから、統合・連合作戦について重点的に発表された。

 仏印の残留日本兵については、この地域での英軍の戦後の進駐や独立運動の鎮圧作戦についての発表の中で触れられた。

 残留日本兵とは、日本の敗戦後も東南アジアや中国などに帰国せず居残った旧日本軍の将兵のこと。正確な数は分かっていないが、軍属や民間人もあわせると、2万人はいたとの推測がある。フィリピン・ルバング島に1974年まで潜伏していた小野田寛郎元陸軍少尉(今年1月死去)らは特によく知られた例だ。

 そのほかにもインドネシアのオランダからの独立戦争、ベトナムのフランスからの独立戦争、中国の国共内戦などでは、残留日本兵が将兵の教育や作戦指導なども行ったほか、多くの武器まで提供している。

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