「韓国での上映が決まったことを聞き、とてもうれしく思っています!」。最新主演作「ゼロの焦点」で、戦後の混乱期に翻弄されながらも懸命に生きる女性を熱演した広末は、海外での配給先の第1号に、思い出深い韓国に決まったことに喜びを爆発させた。
韓国は同作のクランクインした場所。2月の米アカデミー賞で、自身が出演した映画「おくりびと」が外国語映画賞を獲得し、授賞式に出席した広末は、帰国後、余韻に浸る間もなく、韓国・富川に飛び、オープンロケに参加。雪が降り、猛烈な寒さの中、初日からいきなりクライマックスシーンの撮影に臨んだ。
肉体的にも精神的にも疲労は大きかったが、その分、女優として成長したことを実感。貴重な体験をさせてくれた地への思いは深く、「韓国は心に残っている場所。韓国でお世話になったスタッフの方々にもぜひ見て頂けたらと思います」。
もともと韓国での広末人気は絶大で、ファンクラブもあり、日本のロケ地ツアーが組まれたこともあるほど。「おくりびと」も、昨年10月から韓国内約150館で上映されたが、現地映画関係者によると、今作は日本映画の公開としては最大規模になる見通しだ。
「ゼロの焦点」は、松本清張氏の原作で、1957年の金沢を舞台にした社会派ミステリー。48年ぶりに映画化され、広末のほか、木村多江(38)、中谷美紀(33)ら豪華共演陣でも注目を集めている。
10月に開催された東京国際映画祭にも出品。「おくりびと」に続く“オスカー女優”の出演作ということもあり、海外の映画関係者向けの試写会もほぼ満員。上映期間はまだ9日間だが、すでに台湾、イタリア、スペイン、豪州など計8カ国・地域からオファーがあり、配給先はさらに増えるという。
「この時代(1957年)の切なさや哀しさ、そして強く激しく生き抜く女性たちの姿が、海外の方にも伝わったらと思います」と広末。その熱い思いが世界に広がる日は近い。