石原プロモーションが制作したドラマ「西部警察」がこの年10月からテレ朝系でスタート。ド派手な爆破シーンの連発にお茶の間は度肝を抜かれた。悪役も壮絶な最期を演じ続けた。
「カースタントで爆弾を何十個もよけながら蛇行運転をするシーンがありましてね。車の下で爆発すると車が浮き上がりますから、いくら悪役でもこれは怖い(笑)。最後に車が横転してその中から私が顔にスミを塗ってはい出てきて…。無惨に残酷に死んでこそ主役の演技が引き立つ。それが悪役の誇りです。ある冬、多摩川土手でロケがあって寒くて仕方ないとき、裕次郎さんが『八名さん、この弁当まだ温かいよ』と自分のものと交換してくれた。感動しました。射殺シーンでは、背広に弾着(血糊が吹き飛ぶ装置)をつけるのですが、火薬でやけどすることがある。裕次郎さんは撮り終えるたびに、すぐ走ってきて『大丈夫ですか?』と声をかけてくれた。昔の大スターというのはふんぞり返っていたけど裕次郎さんは違った。よし、この人のために死んでやろう、という気持ちになるわけですよ(笑)。『西部警察』では何度も殺されましたが、ゲスト主役もやらせてもらった。裕次郎さんの意向が少しでもあったとしたら、とても光栄なことです」