2006.9.21 更新

 

竿々学々(実釣編)

−父君と師匠の影響ですっかり釣りに目覚めたS嬢。『実釣編』では、
釣りや魚を「知る」ことから、「実釣体験」を目指すことに…。(毎週木曜更新)−

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■伊豆・新島のシマアジ釣り―まさに絶品の“アジ”!―

シマアジ

―― 師匠、師匠、ずいぶんと涼しくなってきましたね。食欲の秋ですよ!

「ああ、また、お前が肥える季節がやって来たか」

―― 何ですって!!

「何でもない、何でもない。それで食欲の秋がどうしたって」

―― 秋と聞いて、以前、師匠に聞いた話を思い出したんですよ。確か、伊豆・新島で釣れる秋のシマアジがめちゃくちゃに美味いって話を。

「おお、よく覚えていたな。最近では、シマアジが養殖されるようになり、寿司屋や料理屋なんかでもちょくちょく出てくるようだな。そのせいかどうか知らんが『シマアジ、シマアジって騒ぐけど、大したことないね』なんて話をよく聞くが、お前も聞いたことないか」

―― あります。実は私もその一人ですよ。いつだったか、お寿司屋さんに行った時に、シマアジがあったので、食べたんですが、確かに美味しかったのですが、ビックリするほどじゃなかったんですよ。ということは、養殖ってことですね。

「その通り。これから晩秋にかけて新島周りで釣れるシマアジを食ってみろ。『まさに絶品の“アジ”』って叫びたくなるはずだ」

―― そうです、そうです。師匠から『俺が知っている中じゃ、秋の新島で釣れる2、3kg級のシマアジに勝る魚はいない』って聞いたんですよね。

「そんなこと言ったかぁ」

―― はい。間違いなく言いました。

「言ったかもしれんな。本当にそう思っているからな。いつだったか忘れたが、『シマアジの味なんか大したことはない』っていう奴がいて、そいつに新島の船長に頼んで2.5kgのシマアジを送ってもらって食わせたことがあったんだ」

―― その人なんて言いました。

「な〜んにも。一言も言わずに深々と頭を下げて帰って行ったよ」

―― う〜ん、私も食べてみたい…私にも釣れますか?

「今シーズンは、まだちょっと型が小さいみたいだが、ボツボツ釣れ出したからな。3日、4日いるつもりで出掛ければ、お前にもチャンスがあるかも知れないぞ」

―― 分かりました。休みは何とかします。師匠の知り合いの船長さんによくよく頼んでください。

「分かった。よ〜く頼んでやる。そのかわり万が一釣れたら、俺にも刺し身を食わせろよ」

―― もちろんです。任せておいてください!