2018.5.23 05:00

【甘口辛口】悪質タックル問題、最悪の事態になったのは日大の“自業自得”

【甘口辛口】

悪質タックル問題、最悪の事態になったのは日大の“自業自得”

内田正人前監督

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 ■5月23日 アメリカンフットボールでの日大の悪質タックル問題は、タックルした本人が会見し「監督、コーチから指示された」と証言した。大学当局にとっては最悪の事態だが、部に任せきりにした初動対応のまずさや、内田正人前監督が2週間近くも“雲隠れ”したその後の後手後手の対応など、すべては「自業自得」ではないのか。

 被害届を提出した関学大選手の父親は実際に試合を見ていたが、映像で確認したのはSNS。「ひと昔前ならうやむやに終わっていたかもしれない。すごい時代だ」と驚いたという。その拡散力から迅速に対応しないと世間の怒りを買う、と最先端の危機管理学部もある日大は気づかなかったのか。

 「女性は土俵から下りてください」との大相撲巡業の大騒動も動画が流れたからこそだった。しかし、日馬富士暴行問題などで危機管理が働かず散々批判された相撲協会でさえ、その日のうちに「人命にかかわる状況では不適切な対応で深くおわびします」と八角理事長(元横綱北勝海)が謝罪した。

 問題解決に不可欠の「スピード」「誠意」「責任」の“3S”が日大には全くない。おまけに調査のための第三者委員会を設置すると悠長な発表までした。世の中なんでも第三者委員会に丸投げの時代だが、いまさら第三者が何をどう調査するのか。「それについては第三者委員会で調査中…」と時間稼ぎの方便ととられても仕方ない。

 見かねた教職員組合が真相究明、人心一新を求める声明を当局に出した。「監督辞任だけでは済まされない状況を自ら作って、社会的信用は深く傷つけられた」。正鵠(せいこく)を射る身内の指摘。これで自浄作用が働かないとなると救いようはない。 (今村忠)

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