2018.5.21 05:00

【甘口辛口】ピンクのネクタイは謝罪に場違い…日大・内田監督に信頼回復への誠意感じられず

【甘口辛口】

ピンクのネクタイは謝罪に場違い…日大・内田監督に信頼回復への誠意感じられず

ぶら下がり取材が終わり立ち去る日大アメフト部の内田監督=5月19日、大阪国際空港

ぶら下がり取材が終わり立ち去る日大アメフト部の内田監督=5月19日、大阪国際空港【拡大】

 ■5月21日 「彼らのスーツやネクタイの色から明白なメッセージ性を感じ取る…」。服飾評論家の故落合正勝氏が著書『男の装い』(講談社)で述べている。「…相手に対するマナーにも通じる」とも。彼らとは英米などの政治家で、英国では大半が「誠意、愛情」を意味する紺系のネクタイを締めているという。

 悪質タックルで世間を騒がせた日大アメリカンフットボール部の内田正人監督は関学大へ謝罪に向かった際、ピンクのネクタイを締めていた。日大が箱根駅伝に初めて出たときのたすきの色で日大スポーツを象徴するカラーだが、謝罪には場違いだった。おまけに関西(かんせい)学院大を「かんさい学院大」と何度も言い間違えた。

 「全て私の責任。弁解もしない」といったものの、「反則をやるなら試合に出してやる」と選手に指示したかという核心部分は「文書で回答する」とはぐらかせた。監督辞任は当然だが、「私の責任」ですべてを覆い隠し、あいまいなまま幕を引いてしまおうという意図も見え隠れする。

 内田氏は日大で人事担当常務理事、人事部長などの要職にある。そうした役職の辞任については「別の問題」とかわした。しかし、人事権をふるう限り新監督の任命は内田氏の案件で、息のかかった人物が起用される可能性は十分考えられ、部の体質は何も変わらないことになる。「別問題」などでは決してない。

 騒動の間、理事会から「辞任」の声が出なかったという。大学自体の体質が問われても仕方ない。日大の正式なスクールカラーはかつて紫に次ぐ高潔な色とされた「緋色(ひいろ)」。地に落ちた信頼の回復へ何より求められる誠意は、似て非なる「ピンク」からは伝わってこなかった。 (今村忠)