2018.4.22 05:00

【甘口辛口】トラブル続きの兄に出来のいい弟 「はやぶさ2」が知識欲を刺激する

【甘口辛口】

トラブル続きの兄に出来のいい弟 「はやぶさ2」が知識欲を刺激する

 ■4月22日 留学中のできのいい末っ子から久しぶりに便りが届いた気分だ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は19日、小惑星りゅうぐうを目指す探査機「はやぶさ2」が、あと約2カ月で到着予定と発表した。波瀾万丈だった初代「はやぶさ」から多くを学び、ここまで大きなトラブルはなく順調だ。

 2014年12月3日に打ち上げられてから1235日。太陽を3周し、約30億2340万キロを飛んで、きょう22日のりゅうぐうとの距離は推定約23万1300キロ。地球と月(約38万4400キロ)より近いところまで来た。速度は秒速31・68キロ。前方を行くりゅうぐうに、毎秒120メートルずつ追いつこうとしている。

 「無沙汰は無事の便り」という。15年に地球スイングバイを行って増速し、地球の軌道を離れてから黙々と飛び続けた賢い二代目が、いよいよステージに立つ。映画が2本も作られたはやぶさにせよ、金星探査機あかつきにせよ、米国や中国に比べて予算もない中、技術と工夫で第一線を走る日本の探査機には、感情移入せずにいられない。

 すでに2月にはカメラでりゅうぐうを捉えており、今後は目標を視界に置く「光学航法」でイオンエンジン全開、6月5日に2500キロまで接近する。同21日から7月5日の間に、“ホームポジション”となる上空約20キロに到着。そこからはミッションがめじろ押しで、連日話題を提供してくれるはずだ。

 実際のりゅうぐうはどんな形なのか。表面を調べる小型ローバや、独仏から託された探査機をどう下ろすのか。初代から大幅に改良された、サンプル採取装置の首尾はいかに。20年末の地球帰還まで、知識欲を刺激し続けてくれそうだ。 (親谷誠司)

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