2018.4.18 05:00

【甘口辛口】ボストンマラソンVの川内に瀬古氏から直々に代表復帰を要望か

【甘口辛口】

ボストンマラソンVの川内に瀬古氏から直々に代表復帰を要望か

ボストン・マラソンの男子で初優勝し、トロフィーを掲げる川内優輝=16日、米ボストン(ロイター)

ボストン・マラソンの男子で初優勝し、トロフィーを掲げる川内優輝=16日、米ボストン(ロイター)【拡大】

 ■4月18日 何とも痛快なニュースだ。近代オリンピックに次ぐ古い歴史(1897年創設)のあるボストンマラソンで、最強の市民ランナー川内優輝(埼玉県庁)が優勝した。気温3度の寒さ、大雨、強風という悪条件下、スタート直後から積極的に飛ばし40キロ過ぎで前回覇者キルイ(ケニア)をとらえ2時間15分58秒でテープを切った。

 田中茂樹(1951年)、山田敬蔵(53年)、君原健二(66年)ら往年の名ランナーが歴代優勝者に名を連ね、瀬古利彦も81年、87年と2度優勝している。その87年以来31年ぶりの日本人V。「瀬古さんが日本人として最後に優勝した年に生まれた。運命を感じる」と川内。

 自己流の実戦中心主義は「邪道」と指摘されても安定した成績を残し、31歳にして世界6大メジャーマラソンのボストン制覇という大きな結果を出した。日本陸連マラソン強化戦略プロジェクトリーダーを務める瀬古氏は手放しだ。「6大メジャーの優勝は価値がある。みんなが嫌がる悪条件を味方にしてしまう。大したものだ」。

 川内は昨夏の世界選手権後、代表引退を宣言しており東京五輪挑戦は否定的。しかし、12月の福岡国際などの結果で五輪代表2枠を決める「グランドチャンピオンシップ」(GC)の出場権も得ている。GCは来年9月以降だが、瀬古氏は「出てほしい。こちらからオファーを出したいくらいだ」と力を込める。

 暑さとの戦いになる東京五輪。寒さにはめっぽう強い川内も暑さには弱いようだが、「彼はガマンができる選手。悪条件を逆手にとるヒントを示してくれた。GCもかき回してもらいたい」。運命を感じた瀬古氏にそう言われては、やるしかないのでは…。 (今村忠)