2018.4.6 05:00

【甘口辛口】今年が最後のチャンス…オルフェーブルの娘と妹が桜花賞で“競演”

【甘口辛口】

今年が最後のチャンス…オルフェーブルの娘と妹が桜花賞で“競演”

 ■4月6日 入学式シーズンに思った。兄の子と、兄の弟か妹が一緒に入学したら話題になるだろう。人間では極めて珍しいことが、3歳でも父親になれる競走馬の世界ではたまにある。8日に行われる中央競馬のGI桜花賞で、兄の娘と、兄の妹が“競演”する。

 ラッキーライラックの父は三冠馬オルフェーヴル。デルニエオールは、オルフェの7つ違いの妹。前者は昨年の2歳女王で、4戦全勝で臨む桜花賞でも最有力視されている。後者は前哨戦で3着となりクラシック第1弾の優先出走権を得て参戦。オルフェの主戦を務めた桜花賞2勝の池添騎手が鞍上だけに侮れない。兄の子と兄の妹が大一番でともに注目されるのは、競馬の世界でもめったにない。

 しかも今年しかチャンスがなかった。母のオリエンタルアートが、デルニエオールを産んで3日後に死んでしまったからだ。オルフェーヴルの初年度産駒のラッキーライラック。偉大な母の最後の子デルニエオール。2頭は運命に導かれるように桜花賞に出走する。これも競馬のロマン。

 競走馬を擬人化した1コマ漫画「しまい3ハロン」を小紙で連載する松本ぷりっつさんは、2頭にどんなことを言わせるだろう。気になって尋ねると、「デルニエオールは気性もオルフェ寄りで、見た目もそっくりということなので」という一文と一緒に漫画が送られてきた。

 ふきだしのせりふがこれ。デルニエオール「兄ちゃんの子?! しらんわ 負けへんで!」。ラッキーライラック「パパにみられてるみたいでめっちゃやりづらいわ~…」。本当にそんなことを言いそうで笑った。珍しい競演が見られる桜花賞は、この会話を思い出しながら2頭を中心に観戦したい。 (鈴木学)