2018.3.30 05:00

【甘口辛口】佐々木主浩氏のもうひとつの顔 ありえない数字積み上げる幸運の馬主人生

【甘口辛口】

佐々木主浩氏のもうひとつの顔 ありえない数字積み上げる幸運の馬主人生

 ■3月30日 佐々木主浩氏といえば、大半の読者にとっては大投手か。速球とフォークボールを武器に日米通算381セーブを記録したのだから当然だが、クローザーとして一時代を築いた“魔神”はもうひとつ、馬主という顔を持つ。

 しかも“すごい馬主”なのだ。中央競馬で登録した20頭のうち4頭が重賞勝利。実に5頭に1頭が重賞勝ち馬である。さらに通算11の重賞VのうちGIタイトルは5つ。約半数が最も格の高いレースという、ありえない数字を残している。

 金に物を言わせて高額馬を買いあさっているわけではない。GI馬ヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスの母との出会いから始まる。馬主になる前、尻尾のない馬がレースで走っているのを見て感動。それがGI3きょうだいの母、佐々木氏が愛情を込めて「ハルちゃん」と呼ぶハルーワスウィートだった。「ハルちゃんの子供を自分で走らせたい」。その思いが幸運の馬主人生の礎になっている。

 今週末、ハルちゃんの子が国内外のGIレースに出走する。4月1日未明のドバイターフにヴィブロスが、同日午後の大阪杯にシュヴァルグランがそれぞれ参戦。同じ日に約8000キロ離れた場所で愛馬が走る。2日前の30日は、野球人にとって正月に等しいプロ野球の開幕日。「困った。体が3つ欲しいと思いました」。いろいろ調整して本業である野球評論の開幕を延ばし、連覇がかかるヴィブロスがいるドバイ行きを選んだ。

 ヴィブロスは「非常に落ち着いており状態もいいみたい」、シュヴァルグランには「ゲートの出が良くなった今なら2000メートルでも」。尾のない一頭の馬と紡ぐ馬主人生。今週末、さらなる幸運を積み上げるか。 (鈴木学)