2018.1.24 05:00

【甘口辛口】「スポンサーファースト」の徹底で困惑も…東京五輪そのものが窮屈に

【甘口辛口】

「スポンサーファースト」の徹底で困惑も…東京五輪そのものが窮屈に

 ■1月24日 平昌五輪が近づいて、各地の学校や企業で代表選手の壮行会がたけなわのようだ。ところが、今年はテレビのニュースなどではほとんど見かけない。というよりは日本オリンピック委員会(JOC)から壮行会で企業や学校のロゴを見せてはいけないとのお達しが出て、内部関係者のみの非公開となり、取り上げようがないらしい。

 たとえばフィギュアスケート女子代表の坂本花織が通う神戸野田高では、始業式の9日に壮行会を開く予定でマスコミ各社にも通知したが、直前に非公開となった。五輪の公式スポンサー以外は選手の五輪での結果や活躍ぶりなどをネット上に掲載できないが、壮行会も同じという。

 スポンサーは国際オリンピック委員会(IOC)13社と2020年東京五輪の47社がそれで、五輪の知的財産保護の指針を徹底させるためという。指針に反すると選手の大会資格剥奪もあるとか。「五輪当日に全校生徒に見せる体育館でのパブリックビューイングも、取材はお断りすべきなのか」と同校の保脇稔教頭は困惑ぎみだ。

 「五輪で頑張ってこい」という純粋な気持ちで壮行会を開いて選手を送り出すのはどの企業、学校も同じだろう。その模様がテレビで全国に流れ応援の輪が広がれば選手にとって大きな励みになるはずだ。企業や学校のロゴが映ろうが、映るまいが見ている人には全く関係ない。

 いままでの五輪では黙認していたのか聞いたことはなく突然出てきた話でもある。東京五輪が近づき「スポンサーファースト」をより徹底するためだろうが、こんな些細なことまで口出しするとは了見が狭すぎる。錦の御旗の下で東京五輪そのものが窮屈になっていく感じだ。 (今村忠)

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