2017.11.15 05:00

【甘口辛口】来季からプロ野球で導入される「リクエスト」…審判の権威を損なわない運用を

【甘口辛口】

来季からプロ野球で導入される「リクエスト」…審判の権威を損なわない運用を

■11月15日

 過日の日本シリーズ第2戦で、ソフトバンク・今宮の本塁突入をめぐってリプレー検証が行われた。「アウト」の判定でベンチから工藤監督が何かいいながら出てきたので「監督が検証を要求し…」と小欄で書いたら、野球のデスクから手直しが入った。監督に要求の権利はなく映像を確認するかどうかはあくまでも審判員の判断だった。

 なるほど野球のルールは難しいと思ったが、来季からは監督が堂々と要求できることになった。大リーグの「チャレンジ」の日本版でその名もズバリ「リクエスト」。これまで本塁打の判定や本塁のクロスプレーに適用されていたのが、大リーグと同じ運用になるという。

 ストライクやボール、ハーフスイングは適用外だが、一~三塁のアウト、セーフ、外野飛球の微妙な捕球など大きく広がる。1試合に2回認められ判定が覆った場合は回数は減らない。使用する映像は当該試合の中継映像で、CS放送を含め全試合中継され映像技術が進歩したことで可能になったようだ。

 それはわかるが、今季の公式戦はセ・パ合わせ平均3時間8分(9回試合)と相変わらず長い試合時間がますます長くならないか。検証時間5分以内としても両チーム2回ずつ行使したら20分かかる。万事きっちりしないと気がすまない日本人の性格から見て何でもかんでものリクエスト合戦もあり得る。日本は日本で対象局面をもっと絞り込んでもいい。

 審判にしてみれば「ビデオが判定したのだから」と心理的な負担は軽くなっても、「権利」の拡大で審判の権威が損なわれては本末転倒だ。審判がしっかりしてないからでなく、審判の権威を保った上でのリクエストにしてもらいたい。(今村忠)

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