2017.10.30 05:00

【甘口辛口】機運の高まり見えなかった1000日前イベント…五輪に向けて国民はバラバラ

【甘口辛口】

機運の高まり見えなかった1000日前イベント…五輪に向けて国民はバラバラ

■10月30日

 2020年の東京五輪開幕まで1000日を切って、あと998日…。1000日前の28日は各地で記念イベントが開かれたが、またやってきた台風と終わったばかりの衆院選に前景気など吹っとばされた形だ。国民は選挙に翻弄され、イベントに姿をみせた小池百合子東京都知事も疲労の色が濃く機運の高まりは見えなかった。

 党代表として戦った希望の党が惨敗し、やっぱり都政に専念するという小池知事だが問題山積。築地市場の豊洲移転問題では、移転の遅れで周辺インフラの整備への影響が懸念されている。都政での求心力低下もささやかれ、五輪までリーダーシップを持ち続けることすらおぼつかなくなってきた。

 半世紀以上前の1964年東京五輪では都も国も組織委員会も、そして都民、国民もみんなの心が五輪に向かっていった。小欄は子供心に、五輪に向かって一つの塊となったエネルギーを感じわくわくしたものだ。「当時は高度成長期の真っただ中。時代が違いすぎる」といってしまえばそれまでだが、現状はバラバラに見える。

 開催費用をめぐってもめた国と都の関係はぎくしゃくしたままという。しかし、国の協力なしでは五輪の成功はおぼつかない。情緒に流され日本の将来について何も見えない選挙だったが、とりあえず終わったいまこそ、両者が五輪の成功に向けてしっかり意思を再確認してほしい。

 国民も気持ちを切り替え、これからは一人一人が自分の問題として五輪と向かい合っていく必要もある。競技場が広いとか狭いではなく、五輪が成功するかどうかは結局は国民の力と意思でもある。残された日々で前回東京五輪のような裾野の広がりにも期待したい。 (今村忠)

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