2017.9.5 05:00

【甘口辛口】生放送で森内九段から白星! 藤井聡太四段の人気はますます上昇?

【甘口辛口】

生放送で森内九段から白星! 藤井聡太四段の人気はますます上昇?

■9月5日

 「藤井人気」が冷めるか、また盛り返すか。NHKがEテレで生放送した3日のNHK杯将棋トーナメントは現役最年少の藤井聡太四段(15)にとって、ちょっとした分かれ道となる対局だった。2日の加古川青流戦準々決勝で敗れ公式戦初の連敗を喫した後で、相手は永世名人の資格をもつ森内俊之九段(46)と局面は厳しかった。

 しかし、「鉄板流」と呼ばれる受けの強さで名人8期、竜王2期を保持した森内九段を積極的に攻め、最後は玉の頭に金を打って詰める「頭金」の一歩前で投了させた。「強いなあ」といった感じで森内九段が投了前、しばし放心状態で天井を見上げたシーンも生放送ならではの味があった。

 将棋には何回も同じ手が続く「千日手」での指し直しや、ともに入玉して勝負のつかない「持将棋」もあるためNHK杯は通常収録で放送される。今回はリスク覚悟か9年ぶりの生放送となったが、視聴率は1・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前4週の平均1・0%に比べ狙い通り注目度の高さが顕著に表れた。

 「将棋ファンの多くは生で見られなくても研究のため録画して何度も見る。実際の数字はその何倍かもしれない」と、ある棋士。将棋連盟の期待も大きかったようで会長でもある佐藤康光九段自ら解説を務めた。ズルズルといきそうな連敗の流れを断ち切って、それに応えたところに藤井四段の非凡さがうかがえる。

 これで39勝5敗と9割近い勝率は変わらない。棋士になって初めて作った扇子にインターネット上で35万円の値がつくなど人気も衰えない。全国放送での快勝、その後の感想戦の笑顔に惹かれまた新たなファンも増えるかもしれない。 (今村忠)

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