2017.8.29 05:00

【甘口辛口】北海道マラソン、3年後の東京五輪の選考につながるレースだったのだろうか

【甘口辛口】

北海道マラソン、3年後の東京五輪の選考につながるレースだったのだろうか

■8月29日

 これが本当に3年後の東京五輪の選考につながるレースなのか。男子の2時間14分48秒という北海道マラソン(27日)の優勝タイムを見て、首をひねった人も多かったろう。優勝したのは村沢明伸(日清食品グループ)で、東海大2年のとき2区で17人抜きを演じた箱根駅伝のスターだが、タイムは物足りないことこの上なしだった。

 東京五輪の代表選考会として2019年秋以降に開催する「グランドチャンピオンシップ(GC)」。その出場権をかけたGCシリーズの初戦で、男子は「1位で2時間15分以内」「2~6位で13分以内」と、夏場とはいえ甘すぎるほどの条件設定でもクリアしたのは村沢だけだった。

 午前9時のスタート時は曇りで気温24・8度、湿度47%。この気象条件なら、猛暑の五輪で世界で戦うためにせめて2時間10分程度は出してもらいたかった。スローな展開に「突破者ゼロ」を覚悟していたのか村沢が14分台でゴールした瞬間、日本陸連幹部の控室から拍手が湧き起こったという。何をかいわんやだ。

 GCシリーズ男子は北海道のほか冬場の福岡国際、別府大分、東京、びわ湖毎日が指定されており18年度まで続く。どの大会で出場権を取りにいくかだが、「突破者ゼロ」を回避するため設定条件を甘くして「設定タイムを切ればいい」というレースになっては、いつまでたってもレベルアップは望めない。

 「GC」は選考会ごとに気象やコースの高低差など条件が違い、代表選考が難航することから透明化を目指して新設された。選手はGCシリーズ、GCレースと2度結果を出す必要がある。選考に大なたをふるったはずだが、見る側に何も伝わってこないのは残念だ。 (今村忠)

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