2017.1.13 05:00

【甘口辛口】AI技術が普及すると、取材は人間が担当、執筆はAIという日がくるかもしれない

【甘口辛口】

AI技術が普及すると、取材は人間が担当、執筆はAIという日がくるかもしれない

■1月13日

 人工知能(AI)に関するニュースをよく目にする。10日付の産経新聞には「AIが職場を奪う」という衝撃的な見出しが。AI技術が普及すると、進歩がない場合と比べ、日本の国内総生産が2030年に50兆円増える一方で、雇用者数は240万人減るという試算を三菱総合研究所がまとめたことを伝えていた。

 AIやロボット関連の専門職や技術職が目立って増えるが、工場など生産現場で働く人や、販売に携わる人の数は大きく減少するという。小欄の記者職は大丈夫だろうと高をくくっていたが、そうでもなさそうだ。

 昨年11月、中部経済新聞がAIに書かせた記事を掲載した。AIに過去の大量の新聞記事を読み込ませ、キーワードを設定。試行錯誤を重ね、書き始めてから約2週間で掲載用の記事ができたという。「瓦礫(がれき)」を「瓦嘩」としたり、「です・ます調」と「だ・である調」が混在したりしていたが、デスクが手直しできる程度だ。

 西日本新聞は、10日にAI記者による記事を載せた。同日の天気予報を記事化させたところ、データを読み込ませてから1秒で文章が出てきたという。AI記者による記事作成は、米紙ワシントン・ポストが昨年のリオ五輪で導入するなど、活用が広がっているそうだ。

 AI記者は、リオ五輪で試合結果やメダル獲得数などの短い原稿を担当。人間の記者は専門性を生かした深い記事の執筆に時間を割けるようになるというが…。AIは日々進化しているだけに、取材は人間が担当、執筆はAIという日が来るかもしれない。人間の記者は今後、企画力や解説力、想像力や創造力がより必要になりそうだ。肩をたたかれないよう頑張らなくては…。(鈴木学)

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