2015.7.5 05:00

【甘口辛口】大河ドラマ「花燃ゆ」が後半へ、“無名”主人公の文の活躍に期待

■7月5日

 どんなに魅力的でも、無名に近い芸能人を記事で紹介するときは小欄も苦労する。ましてや、それが歴史上の人物を主人公にしたドラマの場合、なおさらだろう。時代考証も含め、いくら才能のある脚本家でも、ご苦労は察するに余りある。

 きょう5日に幕末の思想家、吉田松陰の妹で、井上真央演じる文(ふみ)を主人公にしたNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が、前半の最終回を迎える。ビデオリサーチ関東地区の調べによると、視聴率は10%前後で低迷。毎回、女性の脚本家が3人交代で書き分けており、焦点が定まっていないという批判もある。

 ただ、同情の余地はある。当初2人の交代制で始まったが、文が無名に近いため相当に苦労。執筆に遅れが出るなどして撮影が順調に進まず、5月3日の放送回から新たに3人目が加わった。NHK会長は今月2日の定例会見で「素人考えだが、松蔭はじめ(男の)主人公らしき人がみんな死ぬ。それも見る側の心が上向かない原因では」と持論を語った。

 さらに「でも、(12日放送の)後半から、文が再婚し明治時代でずいぶん活躍する。焦点もはっきりして話もポジティブになるので期待したい」と語った。小欄の調べだと、実は9月の明治編からもう1人、かつての大河ドラマ「天地人」で知られる脚本家、小松江里子さんが参入。総勢4人の脚本家は大河史上では最多となる。

 ただ、小松さんの脚本から交代制ではなく、1人だけの執筆になる予定という。その前に、ただオロオロするだけの情けない文はもう見たくない。サッカーなでしこジャパンのような多彩な連係で、脚本家陣は日本中に元気や勇気を与える主人公に育ててほしいものだ。 (森岡真一郎)

(紙面から)