J1昇格とJ2優勝が目前に迫っているサッカー・J2C大阪だが、関係者は単純にはしゃいでばかりはいられない。
「報道陣がたくさんくるので大変ですよ。選手がそれで動揺しなければいいですけど…。久しぶりのことなので」
あるクラブ関係者が不安げな表情を浮かべた。関西には、J1にG大阪、神戸、京都の3チームがあり、各報道機関の担当者は日々、それらのクラブを主に取材することになる。いくら開幕から快進撃を続けてきたC大阪といえどもそこはJ2。報道陣の数も普段はそんなに多くないのが実情だ。ここにきて周囲が突然騒がしくなり、選手が浮ついてしまう可能性もあるというワケだ。
優勝争いを経験したことがある元日本代表MFで現役引退後にC大阪のアンバサダーとして活躍する森島寛晃氏(37)も「優勝する前から優勝したような気持ちになってしまう。それが怖い」と話していたという。8日の草津戦(長居)に勝てば4季ぶりの昇格が決定する。関係者の不安は杞憂(きゆう)に終わればいいのだが…。
さらにもう一つ。あるクラブ幹部は「絶対に優勝してもらわないと困る」と語気を強める。J2リーグで優勝賞金は2000万円(2位は1000万円、3位はゼロ)。これはJ1の6位と同じ額(ちなみにJ1優勝は2億円)と非常に少ない。契約上では、昇格した場合に各選手へボーナスを支払うことになっているのだが、もし2位や3位で昇格してしまった場合、賞金が少額のため、支払いに窮してしまうというのだ。
悲願のJ1昇格を前にして、クラブ関係者の心配は尽きないようで…。
惠濃 大輔(えのう・だいすけ)
1981年(昭和56年)11月28日、福岡県生まれ。慶大卒。小学1年から高校3年までサッカー部に所属。大学2年時に英国(ロンドン)へ1年間留学、念願の海外生活を経験した。福岡生まれの福岡育ちのため、ダイエー時代からの生粋のソフトバンクファン。「玄界灘の〜」の応援歌に全身がしびれる。