北京五輪ニュース

2007年08月05日 更新

【サッカー】北京行き決めた!なでしこジャパン8発の圧勝で五輪出場決定

2大会連続五輪を決めた(右から)酒井、磯崎、沢、近賀、柳田らの笑顔が弾ける(共同)

2大会連続五輪を決めた(右から)酒井、磯崎、沢、近賀、柳田らの笑顔が弾ける(共同)

3点目を決めたのは大野(右から3人目)。なでしこジャパンは大勝で五輪出場を決めた(共同)

3点目を決めたのは大野(右から3人目)。なでしこジャパンは大勝で五輪出場を決めた(共同)

 北京五輪女子アジア最終予選(4日、ベトナム・ハイフォンほか)北京行き、決めた! なでしこジャパン(日本女子代表)が、MF酒井與惠(29)=日テレ=の前半10分の先制弾を皮切りにベトナム女子代表から8ゴールを奪い、8−0で圧勝。4勝1分けで勝ち点を13に伸ばし、12日の予選最終戦・タイ女子代表戦(国立)を待たずに、2大会連続3度目の五輪出場を決めた。

 気温34度、湿度80%。先月末には男子日本代表がアジア杯で苦闘した酷暑のベトナムで、なでしこたちの笑顔が花開いた。躍動8発。北京五輪行きを景気よく決めた。

 「正直にうれしい。この暑さの中で90分間走り続けたみんなに、おつかれさまといいたい」

 国際Aマッチ通算124試合目で、男女を通じた“日本最多出場記録”(男子は井原正巳氏の122試合)をさらに伸ばしたエースMF沢が、仲間と労をねぎらい合う。

 暑さの中、格下ベトナムを圧倒した。開始10分、相手GKが弾いたボールをMF酒井が右足で決めて先制すると、同17分にはDF岩清水が豪快なバックヘッドで2点目。さらにFW大野が今予選4戦連続得点となる2発、MF宮間、宮本、沢、そして途中出場のFW永里と、計8度ゴールを揺らした。

 男子よりひと足早い北京キップ獲得。しかし31歳のMF磯崎は「五輪の出場権は最低限のもの。内容はまだまだ。W杯(9月、中国)や五輪に向けてはもっとレベルアップしないと」と言えば、28歳の沢も「課題もあった」。

 照準はあくまで世界だ。04年アテネ五輪は、準々決勝で女子世界最強の米国に1−2惜敗。その米国戦で先発した沢、磯崎、宮本、酒井、荒川はこの日も先発。当時の主軸が今もなでしこの中心メンバーだ。現在、宮本は子供を育てながらのプレー。磯崎は先月5日に結婚した。登録名は磯崎のままだが「みんなにからかわれて、新しい名字で呼ばれています」と笑う。

 主力の多くは年齢的にも北京五輪がサッカー人生の集大成となる。「五輪では優勝して、日本という国を世界に知ってもらいたい」と22歳の宮間が言えば、沢も「(メダル獲得は)不可能ではない」。力強さを増したなでしこが、北京へ乗りこむ。

■大勝VTR

 日本は立ち上がりから攻勢に出て一気に勝負を決めた。ベトナムは最終ラインに5人を並べて守備を固めたが、前半10分に左サイドを崩し、豊田のクロスのこぼれ球を酒井が決めて先制。FKから岩清水のヘディング、荒川のパスから大野のシュートで点差を広げた。後半も攻撃の手を緩めず、ほぼ相手陣内で試合を進めて反撃を許さなかった。

◆FW大野(日テレ)

「2得点? みんながいいパスをくれるし、自分の動きを見てくれているから。このままいいチームを作っていきたい」

◆日本女子代表・大橋監督

「予選の長い期間、選手たちはよくやってくれた。前半は内容はよくなかった。五輪の前にW杯もある。今のままでは世界では難しいので、もっとレベルアップしていきたい」

◆日本サッカー協会・川淵三郎キャプテン

「沢、磯崎、宮本といった選手がよく引っ張ってくれている。ただ世界のトップランクに入るには、もっと若い選手が出てこないといけない。協会も若い年代に海外との交流をさせていきたい」

■データBOX

 サッカー女子日本代表が2大会連続3度目の五輪出場を決めた。五輪種目になった96年アトランタ大会は1次リーグ3戦全敗で敗退、00年シドニー大会は出場権を得られず、前回04年アテネ大会は1次リーグ1勝1敗で決勝トーナメントに進出し、準々決勝は優勝した米国に1−2で惜敗した。北京では悲願のメダル獲得なるか。なお五輪サッカーは男子の場合は原則23歳以下だが、女子に年齢制限はない。

★なでしこジャパンの次なる目標はW杯

 五輪予選は消化試合となった12日のタイ戦(国立)を残すが、次の目標は9月10日開幕の中国W杯だ。W杯は初開催の91年から5大会連続5度目の出場で、95年スウェーデン大会では8強入りしている(このほか3大会は1次リーグ敗退)。中国W杯の1次リーグ組み分け(16チームが4組に分かれ、各組上位2チームが決勝トーナメント進出)はすでに決まっており、A組の日本は11日にイングランド、14日にアルゼンチン、17日にドイツと対戦する。五輪前哨戦となるため、もちろん真剣勝負だ。