女子高飛び込み決勝に進んだ12選手中、中川は11番目に終わった。「水立方」のスタンドに充満する熱気を「自分のものにできなかった」。緊張に縛られ、焦りを抑え込めなかった。
2回目、得意なはずの後ろ宙返り技で入水前に反り過ぎて50点を割った。直後の前宙返り技は入水姿勢に移るのが遅れて37・50点。相次ぐ失敗で上位進出の期待はしぼんだ。
6歳から始めた飛び込みが中学まで嫌いで仕方なかった。「痛いし怖い」。試合では緊張で脚が震えた。でも人一倍の負けん気が勝った。155センチ、52キロ。「油断すれば太る」と揚げ物や菓子は控えて体脂肪率を15%に保つ。冬は10メートルの飛び込み台を求めて地元石川から長野や三重まで足を運んだ。今は「飛び込みがなければ物足りない」と胸を張れる。
最後の2回は「あきらめたら負け」と立て直した。ほろ苦さが残った五輪の初舞台。「4年後はもっと良い演技を見せたい」。負けず嫌いの21歳に新たな活力が充満した。(共同)