【第40号】遠藤幸雄−不振吹き飛ばすウルトラC
(64年東京・体操・種目別男子・平行棒)

団体、個人総合の2冠に輝いた王者・遠藤が、種目別のタイトルを平行棒で獲得した。
遠藤は、種目別に入ってからは不振。1日目に、床で惜しくも銀に終わると、本命視されていたつり輪では、着地で両手をつく失敗をおかしまさかの6位。2日目の跳馬でも6位と不本意な成績に終わったあと迎えた平行棒で、棒上ひねり降りのウルトラCがぴたりと決まり、9・90。跳馬の山下と並ぶ大会最高得点で3つ目の金を獲得した。
ちなみに最終種目鉄棒は5位だったが、キリモミおりの異名で知られるウルトラC・大伸身飛び越し1回ひねりおりの大技を披露し、観客をわかせた。
同じ秋田の出身、小野喬にあこがれ、施設で育つ苦しい環境のなか、誰にも負けない猛練習で、世界の頂点に立った遠藤。31歳で出場したメキシコでは小野に代わるリーダー役として団体3連覇に導いたほか、跳馬でも銀を獲得している。
ちなみに、日本はこの大会で金5銀4銅1(銅は女子団体)を獲得。まさに体操王国の面目躍如だった。

