【第23号】相原信行−「針でついたほどのミスもない」堂々の金
(60年ローマ・体操・男子種目別・徒手)

徒手とは現在の床運動のこと。身長1メートル54、体操6人衆ではもっとも小柄な25歳、相原が体操3つ目の金メダルを獲得した。
日体大時代から「針でついたほどのミスもない」と形容された正確無比の演技で、団体の時点から、大きくリード。この日の自由演技でも、完璧な内容で、4人の審判全員が9・800を出し、文句なしの金メダル。その素晴らしさは、演技終了後、しばらく称賛の拍手が鳴りやまないほどだった。
群馬県の実家では、両親、家族がラジオを頼りに得点計算に首っ引き。妹・光江さんが、いち早く「金メダルよ」と叫んだ次の瞬間、ラジオが金獲得を告げ、家族は喜びに包まれた。
ローマ、東京五輪に出場し、東京で女子団体銅に輝いた妻の俊子さんとの間に誕生した二男、豊も、92年バルセロナ五輪に出場し、男子団体総合銅メダル。日本五輪史上初の親子五輪メダルを達成した。

