2007年06月04日 更新
【大学】斎藤兄・聡仁さん独占手記「野球以外のことも大切」


兄・聡仁さんも見つめるなか、快投を披露した斎藤。次は大学選手権で日本一を狙う(撮影・浅野直哉)
優勝、おめでとう。バックネット裏で見ていたよ。まさか、1年生の佑樹が胴上げされると思っていなかった。全国制覇した昨夏の甲子園を思いだしたよ。チームの中心となってシーズンを通せたことは自信になっただろうし、これから4年間続く大学生活の土台を築く上でも、得るものはかなりあったと思う。
佑樹が早大に進学したこの春、ボクにとってもすべてが新鮮だった。なかでも、リーグ戦の開幕戦(4月15日、東大戦)が一番の出来事。開幕投手を務めるなんて知らなかったよ。それからの活躍は予想以上。でもやってくれるんじゃないかという期待もあったよ。もちろん、佑樹の実力が一番だと信じているけど、応援してくれるたくさんの学生、ファンのおかげで神宮が自分のホーム球場のようになった。それが大きいと思う。
今年の1月、早大の練習に参加し始めてからの佑樹は、相当疲れていた。練習が走り込み中心だったし、慣れるまでは大変そうだったな。
4月からは、佑樹が早大の寮に入って、別々の暮らしが始まった。佑樹が早実時代、アパートを借りて、一緒に暮らした3年間をよく思い出すよ。たまに口げんかもしたね。でも、一晩寝ればいつも通り。早寝の佑樹は、夜遅くまで起きていることが少なくて、午後9時ぐらいに寝ることもあったね。ボクが作った夕食を「眠い、眠い」といいながら食べたこともよくあった。
ボクは高校(群馬・桐生高)時代に甲子園に行けなかったし、あこがれていた早大に入ることもかなわなかった。でも、それで、佑樹に対する期待が膨らみ、小さいころから自分を慕ってくれた弟の面倒を見ることができたと思う。
早大の寮生活について、佑樹はあまり愚痴を言うこともないし、安心しているよ。ただ、私生活は大変そうだね。去年からは外食するときには、トイレに行くにも帽子かダテメガネをかけていくね。有名人になっちゃったのかな。物騒な世の中、取り巻く人たちには、いい人もいれば、下心のある人もいると思う。その選別をしっかりしてほしい。
大学では野球以外のことも大切。信頼できる友達作りと、将来はメジャーリーグに行くかもしれないから、英語の勉強はやらないといけないよね。けがが一番心配だけど、謙虚さを持ちつつ、プレーでは強気に攻めてほしい。結果は後からついてくるものだから。
■斎藤聡仁(さいとう・あきひと)
1985(昭和60)年7月26日、群馬・太田市生まれ、21歳。弟・佑樹と同じ生品小で野球を始める。桐生高では「1番・二塁」として活躍し、3年夏の群馬県大会はベスト4。現在、日大2年で、クラブチームの「熊球(ゆうきゅう)クラブ」でプレーしている。







