2008年05月05日 更新
球児サヨナラ被弾!岡田監督ブチ切れ“久保田、何すんねん!”

“魔の八回”に肩を落とす久保田(撮影・吉澤良太)

歓喜の竜ナインに目もくれず、球児はベンチに戻った

ベンチで渋い表情の岡田監督は試合後、怒りモードに変わった
(セ・リーグ、中日3x−2阪神=延長十回、7回戦、阪神4勝2敗1分、4日、ナゴヤドーム)虎将、怒カ〜ン!! 阪神は久保田智之(27)、藤川球児(27)両投手の必勝リレーが崩壊。延長十回、中日に今季初のサヨナラ負けを喫した。八回に2点を失った悩めるセットアッパーに岡田彰布監督(50)は「勝つために行かせているわけやから」−。怒りの口調でファンの思いを代弁し、奮起を促した。
◇
何やっとるんや! 虎党と一緒に、岡田監督も叫びたかった。ブチ切れた。2点リードで八回を迎えたのに、待っていたのは今季初のサヨナラ負け。延長十回、左翼席に消える李炳圭の打球を見届けると、戦場から背を向けた。
「(球児が)打たれたら、しゃあないよ。1イニング抑えてくれればよかったんやけどな」
プロ10年目で初のサヨナラ被弾を浴びた守護神を責めなかった。ただ、“あの回”に話が及ぶと目の色が変わった。
「八回だけやんか。久保田はボールが高かった? そんな連投、連投やないんやから。勝つために、行かせとるわけやからな。岩田が、しのいでしのいで、投げとったんやから」
久保田はウッズ、和田に連続長短打を浴び、一死後から中村紀に同点二塁打を浴びた。先発・岩田の4勝目も適時打を放った金本の復活劇も、攻守で光った鳥谷のプレーも全て消えた…。
登板7試合連続で安打を許し、2試合連続失点の悩めるセットアッパーは「何とか…」とつぶやいただけ。その後に続く『がんばります』という言葉も口にできなかった。
05年からの登板数は68−47、そして日本記録の90。疲労がないと言えばウソになる。しかし球団関係者は久保田の最大の武器を、こう表現する。
「アイツの場合、いい意味で筋肉が鈍感なんや」
肉体も心も“痛み”を覚えない。たとえ、それを感じても克服する精神力がある。だから、ここまでやってこれた。こういうとき、普通なら間隔をあける。しかし2、3日投げなくなると、指先の感覚を取り戻すのに時間がかかる。それが鉄腕の強味であり弱み。首脳陣はわかっている。
「ジェフがおらんし、球児の前に行かなアカンやんか」
七回久保田−八回渡辺もひとつの手だが、指揮官は「KFライン」を崩そうとはしない。確かに背信は痛いが、それが不信にはならない。もう一度、右腕に思いを託す。
「うまいこと打たれました。チームに迷惑をかけてしまった。がんばるしかない。(敗戦を)引きずることもないです」
球児が友に代わって、次を見据えた。最後のフレーズは久保田の思いを代弁しているかのようだった。シーズンは長い。今なら傷口を最小限に抑えられる。ハラハラさせて最後は胸を張ってベンチに戻る。『久保田劇場』の再演を将は待っている。
(野下 俊晴)
★久保田について
◆久保チーフ投手コーチ
「何と言うかなぁ…。先は長いんだし、がんばってもらわないと」
■データBOX
阪神・藤川が李炳圭にサヨナラ本塁打を浴びた。藤川のサヨナラ被安打は昨年9月25日の横浜戦(●3−4x)以来だが被弾は初。またナゴヤドームでの失点は05年9月7日以来3年ぶりで、被弾は03年5月7日(七回・大西)以来5年ぶり
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◆木戸作戦兼バッテリーコーチ
「少し高かったな。キッチリとコースにいってくれれば、三振を取れたんだろうけどな」