2008年04月24日 更新
【虎のソナタ】“懲りない”岡田監督、我慢我慢我慢…

阪神は川井攻略へ、ベンチ前で円陣を組んだ
実は新井の二塁打で同点に追いついた四回。金本歩いてなお一死一、二塁のチャンスに、今岡誠は川井のドロンとしたカーブに腰が落ちて見送り三振した。第1打席も初球を打って凡ゴロだったから我が編集局では「なんでやねん!」という“憤怒”の声がウズ巻いたのです。
この「なんでや」は今岡に対するものより、ほとんど電池切れ状態の打者をスタメンに起用した岡田監督に対するものでございました。
正直、本当に“懲りない”監督だなと思った。しかし、記者席からキャップ大沢謙一郎はきっぱりと「そういう我々が抱くような疑問は監督は百も承知です。だから何か(今岡を使い続ける)理由と監督なりの考えはある。それを微に入り細に入り説明する人ではありませんから推測するしかない。やはり“長期スパン”で我慢していくつもりだと思います」という。
それにしても…だ。あのカーブの見送り三振は情けなかった。言いたかないが、川井は年俸900万円だ。今岡は2億円である。やりきれない光景だった。かなりのため息の中で当番デスク伊藤英慈は黙ってスッと立って編集局の片隅にある喫煙ルームに消えた。
頭にきたのか?と思ったらまったく逆だった。伊藤はタバコをくゆらせながら淡々というのだ。「ボクには岡田監督の我慢がよくわかる。シーズンは長い。今岡には立ち直ってもらわねばならない選手。まだ貯金が10個もあるんですよ。ジタバタする段階じゃない。だから岡田監督のさい配は理解できる」と。
東京本社で記者時代に伊藤は森祗晶(西武)、古葉竹識(大洋=現横浜)、藤田元司(巨人)、野村克也(ヤクルト)、長嶋茂雄(巨人)という監督にもまれてきた。この5人は確かに“辛抱強く”選手を使っていくタイプである。だから骨の髄まで「信頼することの重み」がしみ込んでいる。それが平然として1本のタバコになった。
そして…六回一死から金本の三塁打。打席にはまた今岡だョ…。なんともいえない空気が流れる中で今岡は打った!! 前進守備だったとはいえバックハンドの中村紀のグラブを打球がかいくぐる逆転タイムリーだ。ここでサッと引っ込めた。なんて間がいいんでしょ、岡田監督。今岡誠は笑顔を残して交代である。
同じ「交代」でも落合監督は八回から川上憲伸を投入した。どよめくナゴヤドーム。この落合監督の意図も、どうせすっトボけるんだろうけれども…。新井がその川上から阪神移籍後の初アーチをかけた。
この日午後3時、中日は川上憲伸を一軍登録していて大沢は内心で「ひょっとして川上先発!?」と思った。この朝の各紙先発予想は「川井」「山井」とバラついていたのに…。試合前の打撃練習では岡田監督はちゃんと主力打者には左腕を投げさせている。
メンバー交換となり例によって、そのスタメン表をヒラヒラさせながらベンチに戻ってきた岡田監督は大沢にニヤリとして「(先発は)山井や…」という。ここんとこベタなジョークが続くのはご機嫌な証拠で、久保田がハラハラさせたけどあとはいつものシナリオ通りでおました。
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